FXのテクニカル分析とは?代表的なテクニカル指標一覧や組み合わせについてまとめてみた
今回は、FXのテクニカル分析についてです。
テクニカル分析とは、
『株価や通貨などの値動きの推移をグラフ化したチャートを読み分析すること』をといいます。
投資家の心理状態を分析し、今後の値動きを予測する手法です。
FXは主に『ファンダメンタル分析』と『テクニカル分析』が存在します。
多くの方は後者であるテクニカル分析を活用してトレードを行っています。
テクニカル分析って名前を聞くだけで難しそうだ。
そんな事ないですよ!!
記事でわかりやすく説明するので、
これでテクニカル分析は完璧です!
今回はFXのテクニカル分析がどんなものかを徹底解説していきます。
FX初心者にもわかりやすく説明していきますので、
一緒にFXのテクニカル分析について学んできましょう!!
FXのテクニカル分析は意味ないのか?
FX初心者の方は、トレードで中々利益を出せずに、
FXのテクニカル分析には意味はないと感じてしまいがちです。
FXのテクニカル分析は意味ないと言われる理由の一つにランダムウォーク理論があります。
ランダムウォーク理論とは、FXや株式相場の値動きは予測不可能だと考える理論です。
ランダムウォーク理論が成立するのであれば、FXのテクニカル分析は意味がないとなります。
ランダムウォーク理論では、金融市場の値動きは常にランダムに動いており、
価格が上がる確率も下がる確率もどちらも50%だとしています。
しかし、テクニカル分析を用いて大きな利益を出しているトレーダーもかなり多く存在します。
つまり、ランダムウォーク理論が必ずしも成立するのかは分かりません。
FXのテクニカル分析はしっかりと分析できれば50%の優位性を自分で上げることができます。
FXのテクニカル分析のやり方
FXのテクニカル分析のやり方について説明します。
基本的なFXのテクニカル分析のやり方は以下のとおりです。
②トレンド方向を見る
③相場の過熱度を見る
よく、FX初心者はインジケーターばかりに目が行きがちですが、
大切なのは価格情報を見るということです。
例えば、チャートパターンは価格情報そのものを見て分析しています。
ローソク足はある一定期間の始値・高値・安値・終値の4つの情報を一つにまとめたものです。
つまり、価格情報を加工したものです。
移動平均線というのは、ローソク足の終値を加工したものです。
より、価格情報から加工されて離れた情報ほどノイズや精度が低くなります。
FXのテクニカル分析は、より価格情報をベースに分析するのが重要になります。
FXのチャート
FXのチャートは罫線と呼ばれる通貨の値動きをグラフにしたもので分析するのが一般的です。
代表的なものは以下のとおりです。
・平均足
・練行足
ローソク足
ローソク足とはローソクの形状をしたものです。
「ローソク足こそ最強のテクニカル分析だ」と思うわけです。
私自身もローソク足以上に信頼しているものはなく、最終的に判断するのはローソク足です。
平均足
平均足は、日本古来から使用されているチャート分析手法です。
別名で『コマ足』や『平均コマ足』と呼ばれることもあります。
生糸相場で大儲けした相場師が秘密の線としてしようされたことで有名になりました。
練行足
練行足(れんこうあし)とは、時間軸で動いているローソク足などのチャートではなく、
ボラティリティ(価格変動)によって動く非時系列チャートになります。
練行足は日本で誕生していますが、海外で根強い人気のあるチャートになります。
FXのトレンド系テクニカル指標
トレンド系のテクニカル指標とは、
現在トレンドが発生しているのか、上昇トレンドと下降トレンドなのか、
どれくらいの強さなのかを判断する分析ツールになります。
移動平均線
移動平均線とは、一定期間の平均価格を線でつなぎ、
価格トレンドの方向や強さを見るためのテクニカルチャートです。
ボリンジャーバンド
ボリンジャーバンドとは、移動平均線の上と下に線(バンド)を引く分析手法です。
その線の引き方に使われるのが、標準偏差という考え方です。
この標準偏差は乖離すると平均に近づく習性を持っています。
一目均衡表
一目均衡表とは、一目山人(ペンネーム)という人が、
長い年月をかけて開発した純国産のテクニカル分析手法です。
一目均衡表の考え方を一言でまとめるのであれば、
「為替レートの値動きは時間による影響を受けている」
というものになります。
チャートというのは、縦軸を為替レートの価格、横軸を時間にした2次元軸です。
しかし、横軸の時間は前に進んでいくだけではなく、過去に起こった値動きの支配下にあり、
現在の値動きは未来に大きな影響を与えます。
時間の流れというのは、一定の周期やリズムがあり、時間と為替変動の関係を日柄と呼び、
この考え方を形にしたのが一目均衡表になります。
一目均衡表が他のテクニカル分析手法と違うのは、為替レートや平均値を未来や過去にずらし
雲や遅行線を描画してトレード判断に使用することです。
DMI
DMIとは、正式名称はDirectional Movement Indexです。
相場のトレンドの有無を判断するために開発されたテクニカル指標です。
また、DMIだけではダマシが多いという点で、
ADXも組み合わせてダマシを減らすことが考えられます。
パラボリックSAR
パラボリックSARは、ピボットなどとともにJ・W・ワイルダー氏によって考案された、
売買ポイントを見極めるテクニカル指標です。
主に相場のトレンド転換点を探る時に有効的です。
エンベロープ
エンベロープとは、移動平均線から上下に一定に乖離させた線のことで、
価格が移動平均線から、どの程度離れたかを見るために用います。
FXのオシレーター系テクニカル指標
オシレーター系のテクニカル指標とは、
価格の絶対水準とは関係なく現在の相場の買われすぎ・売られすぎを判断します。
MACD
MACDとは、正式名称がMoving Average Convergence/Divergence Trading Methodです。
MACDは、移動平均を発展させより精度の高い分析をするために開発された、
比較的新しいテクニカル分析です。
MACDに用いられる移動平均は、
単純移動平均(SMA)ではなく、指数平滑移動平均(EMA)を使用します。
RSI
RSIとは正式名称は、Relative Strength Indexです。
RSIでは、現在の相場は上昇と下降、どちらに傾いているのか?を表した指標になります。
つまり、「買われすぎ」「売られすぎ」を数値化して、相場の強弱を教えてくれる、
オシレータ系の代表的なテクニカル指標です。
RSIはある一定期間(一般的に14日間)の変動幅の中でどれ位レートが上下しているのかを
0%から100%までの中で計るものです。
一般的には、上部70%以上のゾーンに入ると「買われすぎ」とされ、
下部30%以下のゾーンに入ると「売られすぎ」と判断されます。
ストキャスティクス
ストキャスティックスとは、
トレンドがない相場で売られ過ぎ、買われ過ぎを判断する逆張りのテクニカル手法です。
RSIとストキャスティクスは活用方法が似ていますが、
買いゾーン、売りゾーンで判断するのに対して、RSIは1本の線に対して、
ストキャスティクスは2本の線を用いて明確に売買シグナルが出るので、
相対的に判断しやすいテクニカル指標であると言えます。
RCI
RCIとは、正式名称は、Rank Correlation Indexです。
RCIは、価格そのものを計算対象とせず、
時間と価格にそれぞれに順位をつけ、両者にどれだけの相関関係があるのかを指標化したものです。
ウィリアムズ%R
ウィリアムズ%Rは、著名なトレーダであるラリー・ウィリアムス氏によって考案された、
オシレーター系のテクニカル指標です。
ウィリアムズ%Rは、ストキャスティクスの%Kに近いです。
ウィリアムズ%Rは、一定期間の最高値と最安値からなる価格変動幅の中で、
直近の終値が相対的にどのレベルにあるのかを示したものです。
Force Index
Force Indexは勢力指数の指標になります。
具体的には相場トレンド・価格の変化の幅・出来高を組み合わせて考慮したインジケーターです。
計算式に出来高を含めているので、ダマシが少ないインジケーターになります。
CCI
CCIは「Commodity Channel Index」の略語で
日本語では商品チャネル指数という名前です。
元々は商品先物市場での相場分析に用いられたテクニカル指標です。
RVI
RVIはRelative Volatility Indexの略で、
相対的なボラティリティ指数(相対的変動率指数)のことです。
モメンタム
モメンタムは相場の勢いや方向性を判断するオシレータ系指標です。
ATR
ATRとは、Average True Rangeの略で、
特定の期間における価格の変動幅であるボラティリティを確認することができます。
OsMA(Moving Average of Oscillator)
OsMA(Moving Average of Oscillator)は、日本語で「移動平均振幅計」になります。
トレンド系のテクニカル指標というよりは、
トレンドの強弱を表すオシレーター系のテクニカル指標です。
ブルパワー(Bulls Power)とベアパワー(Bears Power)
ブルパワー(Bulls Power)とベアパワー(Bears Power)は、
この買い売りのパワーバランスを数値化するオシレーターです。
相場のパワーバランスからトレンドの継続やトレンド転換を判断することができます。
DeMarker(デマーカー)
DeMarker(デマーカー)は、単純移動平均線(SMA)を使用したインジケーターです。
トム・デマーク氏により開発されました。
RSIやストキャスティクスよりも相場状況に敏感に反応します。
FXのボリューム系テクニカル指標
FXのボリュームというのは、分量などの意味があり、
株やFXの世界では出来高、取引量のことを意味しています。
MFI(Money Flow Index)
MFI(Money Flow Index)は「資金流入指数」を指しており、
買いと売りどちらに向いているかを値動きと出来高から判断するテクニカル指標です。
おそらくオシレーター系指標だとRSIの方が知名度が高いですが、
RSIの場合は相場の変動幅だけを使用していますが、
MFI(Money Flow Index)の場合は値幅と出来高を考慮しているので精度が高くなります。
FXのビル・ウィリアムズ系テクニカル指標
ビル・ウィリアムズ氏は、取引心理学とカオス理論を組み合わせるという
市場へのユニークなアプローチを作成した有名なアメリカ人のトレーダーです。
テクニカル指標を数多く開発した人の中でも
ビル・ウィリアムズ博士は比較的新しい時代の指標開発者です。
Alligator(アリゲーター)
アリゲーターはワニの顔をモチーフとした分析手法です。
移動平均線を3本利用してエントリーポイントを探っていくテクニカル指標です。
Fractals(フラクタル)
フラクタルは相場の山・谷をチャートに表示するインジケーターです。
ラインを選ぶ補助やTPやSLの置く位置などに利用できる汎用性の高いインジケーターです。
Awesome Oscillator(オーサムオシレーター)
Awesome Oscillator(オーサムオシレーター)は、
トレンドの転換点や勢いが簡単に読み取れるインジケーターです。
Accelerator Oscillator(ACオシレーター)
Accelerator Oscillator(ACオシレーター)は、
訳すと加速装置やアクセル発振器などを意味しており、
「チャートの速度 = 相場の過熱度」を測ることを目的にしたインジケーターです。
Gator Oscillator(ゲーターオシレーター)
Gator Oscillator(ゲーターオシレーター)とは、
ビルウィリアムズが考案したインジケーターで、アリゲーターをグラフに表したものです。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は、トレンド系とオシレーター系の代表的なテクニカル分析手法についてまとめていきました。
正直これだけ抑えておけばテクニカル分析で困ることはないでしょう。