FXのブルパワー(Bulls Power)とベアパワー(Bears Power)
FXのブルパワー(Bulls Power)とベアパワー(Bears Power)は、
投資心理学の本で有名なアレキサンダー・エルダー博士が考案しました。
アレキサンダー・エルダーは精神分析医の経歴を生かし、
市場を心理的な側面から分析する独自の手法を生み出しております。
ブルパワー(Bulls Power)とは、現在の相場における買いの力を数値化したものです。
Bulls(ブル)は英語で牛を意味しています。
牛は角を立てており上向きになっています。そこから上昇を意味しています。
ブルパワー(Bulls Power)はローソク足の最高値からEMAまでの距離を測定することで、
買い勢力の力を見ます。
ベアパワー(Bears Power)とは、現在の相場における売りの力を数値化したものです。
Bears(ベアー)は英語で熊を意味しています。
熊は立ち上がった時に手が爪をたてて下向きになっています。そこから下降を意味しています。
ベアパワー(Bears Power)はローソク足の最安値からEMAまでの距離を測定することで、
売り勢力の力を見ます。
ブルパワー(Bulls Power)とベアパワー(Bears Power)の計算式
ブルパワー(Bulls Power)とベアパワー(Bears Power)の計算式について説明します。
ベアパワー(Bears Power)= 現在のローソク足の最安値 ‐ n期間のEMA
EMAとは、指数平滑移動平均線です。
SMA(単純移動平均線)に比べて、EMAは直近の動きに敏感に反応します。
移動平均線については以下の記事を参照してください。
そして、ブルパワー(Bulls Power)とベアパワー(Bears Power)の期間は
開発者のアレキサンダー氏は「13」を使用しています。
MT4やMT5などでもデフォルトでも13が使用されていますので、13を使用するようにしましょう。
ブルパワー(Bulls Power)とベアパワー(Bears Power)の使い方
ブルパワー(Bulls Power)とベアパワー(Bears Power)の使い方について説明します。
基本的にブルパワー(Bulls Power)とベアパワー(Bears Power)は「セット」で使用します。
トレンドの勢力
ブルパワー(Bulls Power)とベアパワー(Bears Power)は、
トレンドの勢力を判断することができます。
ブルパワー(Bulls Power)は「上昇トレンドの強さ」を判定し、
ベアパワー(Bears Power)は「下降トレンドの強さ」を判定することができます。
13EMAとローソク足の最高値の距離が離れていると
ブルパワー(Bulls Power)のヒストグラムが長くなり上昇トレンドが生まれます。
13EMAとローソク足の最安値の距離が離れていると
ベアパワー(Bears Power)のヒストグラムが長くなり下降トレンドが生まれます。
また、それぞれ13EMAとの距離が近いと、
ヒストグラムが短くなり値動きが少なくレンジ相場の状態になります。
ピーク(極大値と極小値)
ブルパワー(Bulls Power)とベアパワー(Bears Power)は、
ピーク(極大値と極小値)を比較するで、トレンド転換のタイミングを判断することができます。
ブルパワー(Bulls Power)とのピーク(極大値)はローソク足と最高値の最も離れた場所なので、
そこから乖離した分反発しやすいです。
ベアパワー(Bears Power)のピーク(極小値)はローソク足と最安値の最も離れた場所なので、
そこから乖離した分反発しやすいです。
ダイバージェンス
ブルパワー(Bulls Power)とベアパワー(Bears Power)は、
ダイバージェンスを活用するとトレンドを継続させる力が衰退していることがわかります。
ダイバージェンスとは、逆行現象を意味する言葉です。
オシレーター系のテクニカル指標が、
実際の相場とは逆方向に向かって動いている状態のことを言います。
ダイバージェンスについては以下の記事を参照してください。
以下はブルパワー(Bulls Power)の売りのダイバージェンスになります。
以下はベアパワー(Bears Power)の買いのダイバージェンスになります。
ブルパワー(Bulls Power)とベアパワー(Bears Power)の組み合わせ
ブルパワー(Bulls Power)とベアパワー(Bears Power)の組み合わせについて説明します。
移動平均線
ブルパワー(Bulls Power)とベアパワー(Bears Power)はEMAを計算式に使用しているため、
移動平均線と組み合わせるのがオススメです。
移動平均線がゴールデンクロスしており上昇トレンド中です。
ベアパワー(Bears Power)が13EMAを割り込むが徐々にヒストグラムが減少します。
そして50EMAをローソク足が割り込みません。
ブルパワー(Bulls Power)とベアパワー(Bears Power)の方向が上向きで同じになり、
ロングエントリーをしましょう。
移動平均線がデッドクロスしており下降トレンド中です。
ブルパワー(Bulls Power)が13EMAを割り込むが徐々にヒストグラムが減少します。
そして50EMAをローソク足が割り込みません。
ブルパワー(Bulls Power)とベアパワー(Bears Power)の方向が下向きで同じになり、
ショートエントリーをしましょう。
RSI
ブルパワー(Bulls Power)とベアパワー(Bears Power)はRSIと組み合わせるのもオススメです。
ブルパワー(Bulls Power)とベアパワー(Bears Power)は買いと売りの勢力を判断できますが、
RSIも同様に売買の勢力を判断することができます。
RSIについては以下の記事を参照してください。
長期移動平均線よりもローソク足が上にあります。
RSIが50%を一旦下回ります。
ブルパワー(Bulls Power)とベアパワー(Bears Power)の方向があべこべの状態になります。
ブルパワー(Bulls Power)とベアパワー(Bears Power)が、
上に転換したらロングエントリーです。
長期移動平均線よりもローソク足が下にあります。
RSIが50%を一旦上回ります。
ブルパワー(Bulls Power)とベアパワー(Bears Power)の方向があべこべの状態になります。
ブルパワー(Bulls Power)とベアパワー(Bears Power)が、
下に転換したらショートエントリーです。
まとめ
ブルパワー(Bulls Power)とベアパワー(Bears Power)は、
海外では一定の人気があり使用しているトレーダーがいますが、
日本では馴染みがあまりなく使用している人が少ないテクニカル指標です。
興味がある方はぜひ試してみてください。
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