FXのDMI/ADXの期間・設定値・使い方・手法までわかりやすく解説してみた
DMI/ADXをチャートに表示したものの、 数値の意味が分からず放置している方や、 +DIと-DIのクロスでエントリーしたのに、 ダマシに遭って損切りが続いている方は多いのではないでしょうか。 結論から言うと、クロスだけ […]

- DMI/ADXとは
- ADXとは
- DMI/ADXは使えないのは本当なのか
- DMI/ADXの計算式
- DMI/ADXの期間
DMI/ADXをチャートに表示したものの、
数値の意味が分からず放置している方や、
+DIと-DIのクロスでエントリーしたのに、
ダマシに遭って損切りが続いている方は多いのではないでしょうか。
結論から言うと、クロスだけで判断せずADXの水準を必ず併用することで、
そのダマシの多くは避けられます。
この記事では、DMI/ADXという指標そのものの、
期間設定やパラメータの意味、使い方、
他インジケーターとの組み合わせ方について、
実践で使えるレベルまで解説します。
なお、ADXをベースに時間足や通貨ペアまで
パッケージ化した独自のトレードシステムは、
後半の組み合わせ手法のパートでご紹介します。
DMI/ADXとは
DMIとは、正式名称がDirectional Movement Indexと呼ばれており、
日本語では、「方向性指数」という意味を表しています。
RSIやパラボリックを考案したJ.W.ワイルダーが作成しました。
DMIとは市場のトレンドの有無を判断するために開発されているテクニカル指標です。
一方に傾くトレンド相場の時にはRSIなどのオシレーター系指標が役立たないため、
DMI/ADXとはオシレーター系指標のデメリットを
克服するために作成されたと言われています。
数々の優れたテクニカル指標を生み出したJ.W.ワイルダー氏は、
DMIの研究を自身の代表的な業績の一つと位置づけていたと
紹介されることが多いテクニカル指標です。
また、テクニカル分析研究家として知られるチャールズ・ルボー氏も、
ADXを応用範囲の広い有効な指標として
高く評価していたと言われています。
(いずれも出典となる書籍・原文を明記できないため、要約・伝聞として紹介しています。)
それほど評価されてきた指標ということですね。
ただしこれは著者の見解であり、DMI/ADXを使えば必ず勝てるという意味ではありません。
あくまでトレンドの有無・強弱を判断する材料の一つとして、
他の分析と組み合わせて使うことが前提です。
世界にはDMIとADXだけを活用してトレードするトレーダーもいると言われています。
動画で解説を見たい方はこちらもご参考にしてください。
ADXとは

ADXとは、
「Average Directional Movement Index」の略で、
本来DMIの中の1つの線だったのですが、
近年ADXの方が有名になり、
MT4ではADXという名前でDMIが用意されています。
+DIと-DIとはある期間の価格の動きのうち±方向の割合を表すものですが、
ADXは上昇トレンド・下降トレンドの方向を気にせずにトレンドがある場合に上昇していきます。
ADXが上昇している場合はトレンドが進行中で、
下降トレンドの場合はトレンドが調整でありレンジであると判断します。
また
+DIが-DIより下にあれば:下降トレンド
と判断します。
つまり、DMIと一緒にADXを活用して、トレンドの方向と強さを判断します。
基本的にDMIとADXはセットで活用します。
-DI:売り手の強さを判断する
ADX:トレンドの強さや強いトレンドが発生しているかどうかを判断する
3本の線の役割を整理すると、
+DIと-DIは「どちらの勢力が強いか」という方向を、
ADXは「その勢いがどれだけ強いか」という強度を、
それぞれ別軸で示している点が、
他の多くのインジケーターと違うポイントです。
方向と強度を別々に見られるからこそ、
「上昇トレンドではあるが勢いは弱い」
といった判断も可能になります。
DMI/ADXは使えないのは本当なのか
DMI/ADXは使えないと巷で言われていますが、そんなことはありません。
「使えない」と言われる理由の多くは、
+DI/-DIのクロスだけでエントリーしてダマシに遭い、
ADXでトレンドの強弱を確認する工程を
省略してしまっていることにあります。
大切なのは、DMI/ADXを知識としてではなく、
トレードに役立てるレベルで理解するということです。
DMI/ADXの計算式
DMI/ADXの計算式について説明します。
+DIと-DIを求める場合は、+DM(上昇幅)と-DM(下落幅)を求める必要があります。
計算式は、以下の通りです。
-DM:前日の安値-当日の安値
上記の計算式が基本ですが、以下の条件があります。
条件②-DM<0の場合→-DM=0
条件③+DM>-DMの場合→-DM=0
条件④-DM>+DMの場合→+DM=0
続いて、一日の最大の値動きであるTR(True Range)を求めます。
TRは以下の3つの中から最大値になるものを使用します。
B:前日の終値-当日の安値
C:当日の高値-当日の安値
続いて、+DIと-DIを求めます。
-DI:(N日間のーDM合計÷N日間のTRの合計)×100
最後にADXを求めます。
ADX = DXのN日間平均
「| |」は絶対値を表しており、
(+DI)-(-DI)がマイナスになった場合でも、
符号を外してから計算することで、
DXおよびADXは常に0〜100の範囲に収まります。
計算式だけを見ると複雑に感じますが、
実際にはMT4/MT5にADXを表示すれば自動計算されるため、
手計算する必要はありません。
ここでの計算式は「なぜ+DI/-DIが方向を、
ADXが強度を表すのか」という仕組みを、
理解するためのものと捉えてください。
DMI/ADXの期間
ADXのデフォルト期間は「14」です。14日間の平均値をベースに考えています。
ですので、FX初心者は理由が無い限りは、ADXの期間は14に設定しておきましょう。
期間を短くする(例:9〜10)と反応が早くなる分ダマシが増え、
期間を長くする(例:20〜25)と反応は遅くなりますが、
ノイズを拾いにくくなります。
デフォルトの14はこのバランスを取った標準値であり、
まずはこの設定で使い方に慣れてから、
自分のトレードスタイルに合わせて微調整するのが現実的です。
DMI/ADXの使い方
DMI/ADXの使い方について説明します。
トレンドの方向性を判断できる
DMI/ADXはトレンドの方向性を判断することができます。
+DIが-DIの上にあれば上昇トレンドの発生が想定されます。
-DIが+DIの上にあれば下降トレンドの発生が想定されます。

+DI/-DIのクロスによるエントリーサイン
+DIと-DIがクロスするタイミングは、
トレンドの方向が切り替わるサインとして使われます。
具体的には以下のように判断します。
+DIが-DIを上から下に抜けた:下降トレンドへの転換サイン(売りエントリー候補)
ただし、このクロスだけでエントリーすると、
ダマシに遭いやすいのが実情です。
クロスした直後はまだADXが低い
(トレンドの勢いが弱い)ことが多く、
方向は変わってもすぐに逆行するケースが少なくありません。
実践では「クロスが発生し、かつADXが上昇に転じている」ことを、
セットで確認してからエントリーする方が、
単独判断よりも精度が上がります。
ボラティリティを判断できる
ADXがどこのラインに推移しているかで、
ボラティリティがあるかどうかも判断することができます。

ADXが20〜25:ボラティリティがやや出始めている
ADXが25〜40:ボラティリティが十分にある(明確なトレンド)
ADXが40以上:ボラティリティが非常に大きい(過熱気味)
トレンドフォローでは、ADXが25以上のボラティリティを狙うのが良いです。

上記のボラティリティの目安を、そのままエントリー判断に使えるように、
次のように使い分けると判断しやすくなります。
レンジ相場かどうかの判断もこの表に統一します。
ADX20〜25:トレンドの兆し。方向を確認しつつエントリーは慎重に
ADX25〜40:明確なトレンド。順張りエントリーの本命ゾーン
ADX40以上:過熱気味のトレンド。新規エントリーより利確・トレンド終了への警戒を優先
40以上は「強すぎるトレンド」であり、
そろそろ反落・反発が近い可能性も意識しておくと、
高値づかみ・安値売りを避けやすくなります。
トレンドの継続と終了が分かる
DMI/ADXでトレンドの継続と終了が分かります。
ADXが上昇していれば上昇トレンド下降トレンド関係なくトレンドが継続しています。

ADXが右肩下がりで下降している場合は上昇トレンドや下降トレンドは終了になります。

レンジ相場でのダマシへの対処法
DMI/ADXで特に注意したいのが、
ADXが低い水準(20以下)のレンジ相場で、
+DIと-DIが頻繁にクロスするケースです。
この状態では方向サインが次々に切り替わるため、
クロスのたびにエントリーすると連続で損切りになりやすくなります。
対処法として、以下の3点を意識すると無駄なエントリーを減らせます。
②ADXが横ばい〜下降中はレンジ相場と判断し、順張りエントリーを控える
③上位足のADXも合わせて確認し、下位足だけのダマシを避ける
特に①は効果的で、
「ADXが20を上抜けてからのクロス」に絞るだけでも、
レンジ相場特有のダマシの多くを避けられます。
ADXは方向を示さない分、
クロスサインの「質」をふるいにかけるフィルターとして、
使うのが実践的な使い方です。
DMI/ADXの組み合わせ手法(移動平均線・RSI・ATRとの併用)
DMI/ADXの組み合わせについて説明します。
DMI/ADXの組み合わせにオススメなのが移動平均線です。
要点だけまとめると、
ADXの右肩上がり(25以上)が同時に出た場合は、
トレンドの方向・強さ・ボラティリティが揃っているため、
そのままトレンドフォローで乗る根拠として使えます。

移動平均線以外では、RSIとの組み合わせも有効です。
ADXが「トレンドの有無」を判断する指標であるのに対し、
RSIは本来レンジ相場での逆張りに強い指標です。
この2つを役割分担させると、
ADXが20以下のレンジ局面ではRSIの逆張りシグナルを優先し、
ADXが25以上に上昇したトレンド局面では、
RSIの逆張りシグナルを無視して、
+DI/-DIのクロスによる順張りに切り替える、
という使い分けができます。
「今がトレンド相場かレンジ相場か」を判断できるADXがあるからこそ、
他の指標の使いどころを間違えにくくなるのが最大のメリットです。
また、ATR(Average True Range)と組み合わせる方法もあります。
ADXは「トレンドの強さ」を0〜100の指数で表しますが、
値幅そのものは表しません。
ATRは逆にpips換算の値幅を示すため、
「ADXでトレンドの有無を確認し、
ATRでストップやリミットの値幅を決める」という組み合わせにすると、
環境認識と発注設計を別軸で行えます。
ATR:値幅(ストップ・リミットの目安)を判断する
なお、ここで紹介したのはあくまで、
「DMI/ADXという指標単体を軸にした組み合わせ方」です。
ADXをベースに時間足・通貨ペア・順張り/逆張りの条件まで、
パッケージ化した独自のトレードシステムとしては、
ADXをベースにしたシステム『Super ADX』のトレード手法で解説しています。
DMI/ADXのオススメのインジケーター
DMI/ADXのオススメのインジケーターについて説明します。
ADX Tor
ADX TORはサブウィンドウに1分足〜月足までの、
ADXのボラティリティを表示するインジケーターです。
Advanced ADX
Advanced ADXはADXをベースにしたインジケーターです。
ADXをヒストグラム化しておりトレンドの強弱を表しています。
itrend Averages
Itrend AveragesはADXとDMIが色分けて表示されるインジケーターです。
まとめ
DMIとADXは、方向を示す+DI/-DIと、
強さを示すADXを組み合わせることで、
「トレンドが出ているか」「そのトレンドは信頼できる強さか」を、
切り分けて判断できるのが最大の特徴です。
単独のクロスサインだけで判断せず、
ADXの水準(20/25/40)を必ず併用してフィルターにかけることで、
レンジ相場でのダマシを大きく減らせます。
海外では人気なテクニカル分析なので、もし興味があればぜひ活用してみてください。