ピラミッティングとは
ピラミッティングとは、トレンドが出ている時に
保有ポジションに利益が乗り始めた場合にそのトレンドが続く限り、
どんどん買い増しや売り増しを行い、
保有ポジションをピラミッドのように積み増していくテクニックのことを言います。
伝説の投資家集団であるタートルズはピラミッティングを活用していました。
ビッグトレンドに乗れた時にピラミッティングを行い
ポジションを積み重ねて結果的に4年半で150億円という利益を稼いでいます。
つまり、ピラミッティングを上手く活用できると短期間で大きな利益を得ることができます。
ピラミッティングは難しいのか
ピラミッティングは難しいのかですが、
下手をすると大きな損失に繋がるため難易度としては非常に高い手法になります。
なので、FX初心者が安易にピラミッティングに手を出すと失敗します。
ピラミッティングとナンピンの違い
ピラミッティングとナンピンは、ポジションを追加していく点では同じですが、
しかし、ポジションを追加する時の考え方は全くの別物です。
テクニカル分析の始祖と呼ばれるウィリアム・ギャンの「ギャン理論」の中では、
「ナンピンはするな。トレンドが明確な時にピラミッティングをしろ。」
と言っています。
つまり、ナンピンは悪でピラミッティングは善ということです。
ピラミッティングとナンピンの違いは大きく分けて3つあります。
計画性の違い
ピラミッティングはあらかじめ、ロット数とポジション数などを決めて計画的に行います。
一方でナンピンは予想に反して値が動いた場合にポジションを追加します。
ピラミッティングには事前の計画があり、ナンピンには計画性がないと考えられます。
目的の違い
ピラミッティングは、今ある含み益をさらに伸ばすためのポジションを追加をします。
一方で、ナンピンは含み損を小さくするためにポジション追加をします。
ピラミッティングは利益追求のために行い、
ナンピンは損失逃れのために行うという違いがあります。
精神的な違い
ピラミッティングとナンピンは精神的な違いもあります。
ピラミッティングは、ポジション保有時のほとんどが含み益の状態です。
一方でナンピンは含み損を抱えている状態です。
ピラミッティングは含み益がある状態でポジション追加するため、
含み益を失うリスクが少なからずあります。
一方ナンピンは含み損の状態でポジション追加するため損失回避できます。
ピラミッティングのメリット
ピラミッティングのメリットについて説明します。
大きな利益を得ることができる
通常のトレードの場合は1ポジションしか保有しませんが、
ピラミッディングの場合は保有ポジションが多いので、
トレンド相場に上手く乗ることができると、
通常のトレードよりも大きな利益を得ることができます。
証拠金維持率を圧迫しない
通常エントリーしてポジションを多く持つ場合は証拠金が必要ですが、
ピラミッティングの場合は、
すでに含み益のあるポジションを利用して、新規ポジションを持てるので証拠金を圧迫しないです。
証拠金維持率を下げることなく、新規ポジションを持てるのでお得になります。
ピラミッティングのデメリット
ピラミッティングのデメリットについて説明します。
難易度が高い
ピラミッティングは仕組みなどは理解できても
実際に動くリアルチャートでピラミッティングをやろうとすると、
・いつトレンドが終了するか?
と迷いが出てしまい非常に難易度が高いです。
FX初心者などが安易に取り組む手法ではありません。
高い環境認識力が必要
ピラミッティングは、
現在の相場を環境認識して総合的に判断していく必要があります。
そのため、高い環境認識のスキルが求められます。
相場全体を俯瞰して見ることができないと、トレンドの始まりや終了を捉えられません。
トレンド相場のみ使える
ピラミッティングは、一方向に値動きが続くトレンド相場でのみ効果を発揮する手法です。
それ以外のレンジ相場では使えないため、トレンドに上手く乗ることができないと難しいです。
ピラミッティングの種類
ピラミッティングと一言で言っても様々な手法があります。
スケールダウンピラミッティング
スケールダウンピラミッティングは、
2回目のエントリー:0.5ロット
3回目のエントリー:0.25ロット
と最初のポジションから回数を重ねるごとに徐々にロット数を減らしていく手法です。
スケールダウンピラミッティングの手法で成功した有名トレーダーにジェシー・リバモアがいます。
逆ピラミッティング
逆ピラミッティングはスケールダウンピラミッティングと全くの真逆で、
2回目のエントリー:0.5ロット
3回目のエントリー:1ロット
といった感じで最初のポジションから回数を重ねるごとに徐々にロット数を増やしていく手法です。
イコールポジションピラミッティング
イコールポジションピラミッティングとは、
スケールダウンピラミッティングと逆ピラミッティングの中間に位置する手法です。
2回目のエントリー:1ロット
3回目のエントリー:1ロット
といった感じで、最初にエントリーしたロット数と同じロット数を積み増していく手法です。
日本を代表する伝説的トレーダーのcis氏が得意です。
リフレクティングピラミッティング
リフレクティングピラミッディングは、
ピラミッディングを前半と後半に分けて、
前半では積み増す量(ロット数)を次第に減らしていき、
後半では全体の量を次第に減らしていく手法です。
ピラミッティングの資金管理
ピラミッティングの資金管理ですが、ロット数の設定を間違えるとロスカや大事故に繋がります。
なので、ロット数はベストロットで調節しましょう。
ベストロットは、
・損切りラインまでのPips
からロット数が計算することが可能です。
例えば、資金が10万円で、1トレードあたりの損失許容額が2%で損切り幅が20Pipsだとすると、
ロットは1ロットがベストロットになります。
スケールダウンピラミッティングでピラミッティングを行う場合は、
1ロット→0.5ロット→0.25ロット…とピラミッティングが良いです。
ピラミッティングで失敗する理由
ピラミッティングで失敗する理由ですが、
ピラミッティングは、押し目買いや戻り売りをベースにトレードしている
FXトレーダーはピラミッティングが習得しやすいです。
逆に押し目買いや戻り売りが上手にできない人は、
ピラミッティングで、ポジションを追加するタイミングが分からないため、
ピラミッティングを上手に行うことができないです。
ピラミッティングのコツ
ピラミッティングのコツですが、MTF分析を意識することが重要になります。
ピラミッティングの増し玉タイミングは、
上位足の押し目や戻りの中で、下位足が上位足と同じ方向にトレンド転換し、
長期のトレンドに従った押し目買いや戻り売りで乗っかるのが、
ピラミッティングのベストなタイミングです。
まとめ
ピラミッティングは非常に難易度の高い手法ですが、
マスターすると非常に効率的に利益を得ることができるため、
習得は難しいですがトライしてみると良いと思います。
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