相場の周期(サイクル)を数値化しビジュアル化したテクニカル指標
『CCI』について徹底解説してみた。
CCIとは
CCIとは、ドナルド・M・ランバートによって考案されたテクニカル指標になります。
CCIはCommodity Channel Indexの頭文字を並べたもので、商品チャンネル指数と呼びます。
元々CCIは商品市場で使われるために開発されたテクニカル指標でしたが、
現在ではFXや株式投資などにも使用されます。
CCIをドナルド・M・ランバートは以下の概念に基づいて考案・開発しました。
その周期を観測すれば相場の過熱を推測することができる。
CCIは相場の周期(サイクル)を数値化してグラフ化したものです。
相場の周期(サイクル)が分かれば、
売られ過ぎや買われすぎが数値化してビジュアル化できトレードに活かせるのではないか?
という考えから作られています。
サイクル理論については以下の記事を参照してください。

もう少し掘り下げて説明すると、CCIは
『移動平均線と現在の価格差が過去の差の平均と比較してどの程度の水準にあるか』
を示しています。
つまり、値動きの振幅に対して現在の乖離がどの程度なのかを指数化したものとなります。
CCIの計算式
CCIの計算式についてご紹介します。
TP = (高値+安値+終値) ÷ 3
MA = TPのN本分の単純移動平均
MD = {(MA-TP1)+(MA-TP2)+…+(MA-TPN)} ÷ N
計算式を見ておそらく躓くポイントは、TPという計算式ですね。
基本的にテクニカル指標の計算式では『終値』が使用されますが、
CCIの場合はTPという『高値・安値・終値』を使用されます。
MDは MA – TP1なので『ローソク足1本目の価格(TP)と移動平均線の差』であります。
これをN本分を合計してNで割ったものが、移動平均線とTPの差であるMDになります。
つまり、CCIは『現在の価格(TP)と移動平均線の差と平均を比較したもの』だと言えます。
CCIの特徴
CCIの特徴について説明していきます。
・上限と下限が無い
・様々なトレードスタイルに対応できる
・移動平均線よりも早くサインが出る
順張りトレード・逆張りトレードでも可能
CCIは『順張りトレード・逆張りトレード』でもどちらにも使えるテクニカル指標になります。
CCIはオシレーター系テクニカル指標ですが、
意外とトレンド系テクニカル指標としての性質も持っているからです。
これは先程の計算式の意味を考えた場合に、
直近でどれだけ平均から差があるのかを表しているので、
±100よりも超えた範囲はトレンドと判断することもできるからです。
上限と下限が無い
オシレーター系指標の代表的なRSIやストキャスティクスなどは、
0〜100までに収まりますが、CCIの場合は『上限と下限』がありません。
つまり、RSIやストキャスティクスのように80%いけば買われすぎや
20%は売られすぎなどで使用することはありません。
様々なトレードスタイルに対応できる
CCIは『スキャルピング・スイングトレード・デイトレード』などの
様々なトレードスタイルに対応しています。
移動平均線よりも早くサインが出る
CCIは移動平均線よりもサインが早く出ます。
CCIのトレード方法
CCIで重要な基準となるのが『±100%』という値です。
基本的にこれを超えた場合に買われすぎや売られすぎと判断します。
ただし、この基準を超えたからといって逆張りすると危険です。
CCIの値には他のオシレーターとは違い天井や底が無いのでどこまで行くかはわかりません。
CCIの期間
CCIの期間は基本的には『14』が使われることが多いです。
ですのでベースは『14』で設定するようにしましょう。
CCIの基本的なトレード方法
CCIのトレードは至ってシンプルです。
CCIが−100%を切る(下抜け)場合→売られすぎと判断
ただし、CCIは移動平均線からの乖離を示しているだけなので、
乖離幅が大きくなっただけで逆張りトレードはNGです。
ダイバージェンス
ダイバージェンスとは『逆行現象のこと』を指しています。
ダイバージェンスについては以下の記事を参照してください。

つまり、ローソク足の方向性と逆にオシレーター系指標が動く現象をダイバージェンスと呼びます。
・ローソク足は安値を切り下げている+CCIは切り上げている場合
CCIと組み合わせると良いテクニカル指標
CCIと組み合わせると良いテクニカル指標について紹介します。
移動平均線
元々、CCIは移動平均線を計算式に入れているますので移動平均線と活用するのが良いですね。
移動平均線については以下の記事を参照してください。

おさらいとして移動平均線とCCIの関係は以下のようになります。
移動平均線よりも現在の価格が低い→CCIマイナス
移動平均線と現在の価格が一致→CCIゼロ
Woodies CCI(ウッディーズCCI)
Woodies CCI(ウッディーズCCI)とは、
CCIをメインで活用する海外のken Wood(ケン・ウィド)氏が考案した手法です。
Woodies CCI(ウッディーズCCI)は海外で一時的に大流行した手法の一つになります。
Woodies CCI(ウッディーズCCI)とは2本のCCIを組み合わせた手法です。
短期CCI(期間6):細線
期間の異なる2本のCCIと長期CCIの内側にヒストグラムが表示されています。
ヒストグラムの見方は以下の4パターンです。
赤色:下降トレンド
黄色:トレンド転換
グレー:トレンド未転換
Woodies CCI(ウッディーズCCI)のダウンロードはこちら
Woodies CCI(ウッディーズCCI)のトレード方法
Woodies CCI(ウッディーズCCI)のトレードは順張りと逆張りが存在しますが、
Ken Wood氏は順張りからマスターするべきということを言っています。
順張りのルールは以下の4つです。
②逆ダイバージェンス
③トレンドラインブレイク
④水平トレンドラインブレイク
ゼロラインでの反発
ゼロライン反発とは『トレンド発生中の押し目や戻りを狙うこと』です。
Woodies CCI(ウッディーズCCI)では、
ヒストグラムが『赤色・青色』によってトレンドを確認します。
短期CCIが逆方向に『レベル±100以上』に振れてから、
ゼロラインに戻ってくるタイミングが押し目と戻りのタイミングです。
Woodies CCI(ウッディーズCCI)の中で最も手堅い手法です。
逆ダイバージェンス
逆ダイバージェンスとは『ヒドゥンダイバージェンス』になります。
まず、長期CCIの高値同士でラインを引きます。
『このラインと短期CCIのクロス』がエントリータイミングになります。
また、必ず短期CCIが逆側の『±100』に達してから反転クロスしない場合は、
逆ダイバージェンスとしてみなさないです。
トレンドラインブレイク
トレンドラインブレイクは、長期CCIの山や谷を基準にしてトレンドラインを引いて
そのラインが長期CCIをブレイクした時にエントリーします。
また、トレンドラインが鋭角なほどブレイク精度が高いです。
また、山や谷が鋭角であればあるほど強いシグナルとなります。
水平トレンドラインブレイク
水平トレンドラインブレイクは長期CCIの同じ高さの山と谷同士を水平ラインで繋いで、
そのラインの方向へブレイクしたタイミングでエントリーします。
利確ルール
Woodies CCI(ウッディーズCCI)の利確ルールは複数あります。
・長期CCIがトレンドラインをブレイクする場合。
・短期CCIが長期CCIの内側に交差する場合。
・長期CCIがゼロラインと交差する場合。
・長期CCIが極値から反転する場合。
・長期CCIに動きがない場合。
・利益が損切りとほぼ等しい場合。
まとめ
今回はCCIについて解説していきました。
CCIは結構使用しているかが少ないマニアックなテクニカル指標になりますが、
順張り・逆張りでも活用できますし、
スキャルピング・スイング・デイトレードなどでも活用できます。
ぜひ、CCIに興味があったら活用してみてください。
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