モメンタムとは
モメンタムとは、相場の勢いや方向性を判断するためのオシレーター系指標になります。
モメンタムの意味は勢い・はずみになります。
基本的にトレードのエントリータイミングを判断するというよりも、
相場が買われ過ぎや売られ過ぎなどを捉える先行指標として利用します。
モメンタムは単純移動平均線の傾きと連動しています。
例えば、モメンタムの値を10に設定した場合、単純移動平均線の傾きは以下のようになります。
モメンタムの値が100ラインよりマイナス→右肩下がり
モメンタムの値が10-ラインと同じ→水平
つまり、モメンタムは単純移動平均線の傾きをグラフ化したものといっても良いです。
モメンタムの計算式
モメンタムの計算式は以下のとおりです。
プラス : 当日の価格 > 過去の価格 ⇒ 上昇トレンドの可能性
マイナス : 当日の価格 < 過去の価格 ⇒ 下降トレンドの可能性
モメンタムの計算式はそこまで難しくは無いです。
モメンタムは2点を結ぶ直線の傾きを計算しています。
AとBの傾きを計算して、それをプロットしたものがモメンタムになります。
モメンタムは当日の終値とN日前の終値の差額を表しています。
当日の終値からN日前の終値を引いて求められるので、短期的な動きを判断しやすいです。
ですので、相場の動きをローソク足よりも早く示してくれます。
差額が大きければトレンドが強く、差額が小さいほどトレンドが弱いです。
モメンタムとRSIの違い
モメンタムとRSIの違いについて説明します。
![](https://i0.wp.com/fx-ea-system-project.com/wp-content/uploads/2020/01/16.png?resize=160%2C90&ssl=1)
モメンタムはRSIのような上限と下限が存在しません。
ですので、オシレータ一系テクニカル指標の
買われ過ぎや売られ過ぎを数値として判断することはできないです。
モメンタムの設定や期間
モメンタムの設定や期間ですが、モメンタムの期間はMT4では「14」がデフォルトです。
その他に使用される期間は
・20
・50
・100
などが使われます。基本的には14を使用しましょう。
ちなみにモメンタムは一目均衡表の遅行スパンに類似しています。
![](https://i0.wp.com/fx-ea-system-project.com/wp-content/uploads/2018/06/11.png?resize=160%2C90&ssl=1)
一目均衡表には遅行スパンがあります。
遅行スパンはローソク足を26本分左にシフトしたラインになります。
これはローソク足26本前の終値と比較しているということです。
モメンタムを遅行スパンと同じ26に値を設定すると、
遅行スパンとモメンタムは同じ動きを表示してくれます。
モメンタムの使い方
モメンタムの使い方について説明します。
トレンドの
モメンタムは100水準を中心として上下に振れ幅があります。
モメンタムが100以上の場合は現在の価格は、n本前の終値より高い状態です。
モメンタムが100以下の場合は現在の価格は、n本前の終値より低い状態です。
モメンタムの数値は100から大きく乖離するほど、
現在の価格がn本前の終値から離れており、価格の変化率が大きいことを意味します。
モメンタムの買いシグナルは、
100ラインの下にあったモメンタムが100ラインを上抜けした場合です。
モメンタムの売りシグナルは、
100ラインの上にあったモメンタムが100ラインを下抜けした場合です。
トレンドの強弱
モメンタムは角度によってトレンドの強弱を判断することができます。
モメンタムの角度があり傾きが急な場合はトレンドの勢いが強いです。
モメンタムの角度が緩やかで無い場合はトレンドが緩やかに上昇や下降します。
ダイバージェンス
ダイバージェンスとはオシレーターの逆行現象になります。
オシレーター系テクニカル指標は共通する現象になります。
ダイバージェンスについては以下の記事を参照してください。
![](https://i0.wp.com/fx-ea-system-project.com/wp-content/uploads/2019/09/37.jpg?resize=160%2C90&ssl=1)
価格の安値が切り下がり、オシレーターが安値が切り上がりしている状態は
買いのダイバージェンスが発生しています。
価格の高値が切り上がり、オシレーターが高値が切り下がりしている状態は
売りのダイバージェンスが発生しています。
モメンタムと組み合わせの良いテクニカル指標
モメンタムと組み合わせの良いテクニカル指標について紹介します。
RSI
モメンタムは、RSIと組み合わせが良いです。
![](https://i0.wp.com/fx-ea-system-project.com/wp-content/uploads/2020/01/16.png?resize=160%2C90&ssl=1)
RSIは相対力指数であり、強さを判断します。
モメンタムのトレンドの勢いとRSIの強さを判断できます。
RSIが70以上でモメンタムが100以上で急激な角度がついている場合にロングエントリーをします。
RSIが30以下でモメンタムが100以下で急激な角度がついている場合に
ショートエントリーをします。
移動平均線
モメンタムは、移動平均線と組み合わせが良いです。
![](https://i0.wp.com/fx-ea-system-project.com/wp-content/uploads/2018/06/FX-EA-System-Project-2.jpg?resize=160%2C90&ssl=1)
移動平均線でトレンドの方向性を確認し、モメンタムでトレンドの勢いを確認し、
チャートパターンやプライスアクションでエントリーするというのが良いです。
![](https://i0.wp.com/fx-ea-system-project.com/wp-content/uploads/2019/09/35.jpg?resize=160%2C90&ssl=1)
以下は移動平均線がゴールデンクロスでピンバーが発生し、
モメンタムが100以上で角度がある場合にロングエントリーします。
移動平均線がデッドクロスでピンバーが発生し、
モメンタムが100以下で角度がある場合にショートエントリーします。
まとめ
今回はモメンタムについて紹介しました。
あまり日本では活用されていないオシレーター系指標ですが、
もし興味があればぜひ活用してみてください。
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