ケルトナーチャネルとは
ケルトナーチャネルとは、移動平均線と上下バンドの合計3本の線によって、
相場の方向性を分析するテクニカル指標です。
ケルトナーチャネルは、
1960年にChester W. Keltnerの著書である
「How To Make Money in Commodities」 (商品先物で儲ける方法) にて紹介されました。
中間線にEMA(指数平滑移動平均線)を用いていることです。
EMAは通常の移動平均線(SMA)と比べて、直近の値動きを重視しているので、
相場の変化をいち早く察知できるというメリットがあります。
ケルトナーチャネルの計算式
ケルトナーチャネルの計算式は以下のとおりです。
上バンド=EMA(期間X) + バンド × ATR(期間Y)
下バンド=EMA(期間X) ‐ バンド × ATR(期間Y)
XはEMAの期間
YはATRの期間
ケルトナーチャネルとエンベロープの違い
エンベロープは、移動平均線に対して上下に一定の乖離された線です。
価格が移動平均線とどのくらい離れているかを判断するテクニカル指標ですので、
逆張りトレードで使用することが多いです。
しかし、ケルトナーチャネルは、値動きの平均の状態と平均から逸脱した状態を確認するため、
順張りトレードで使用することが多いです。
ケルトナーチャネルとボリンジャーバンドの違い
ケルトナーチャネルはATRをベースにしていますが、
ボリンジャーバンドは標準偏差をベースにしています。
また、ケルトナーチャネルは中央のラインがEMAですが、ボリンジャーバンドはSMAです。
ケルトナーチャネルは緩やかな曲線を描きますが、
ボリンジャーバンドは収縮と拡張で、ジグザグした曲線を描きます。
ケルトナーチャネルの使い方
ケルトナーチャネルの使い方について説明します。
バンドブレイク
ケルトナーチャネルは上下のバンドの計算にATRを用いています。
ATR(Average True Range)とは、
特定の期間におけるボラティリティを確認するためのインジケーターです。
ATRを活用することで、トレンドの把握が明確になります。
ATRについては以下の記事を参照してください。
![](https://i0.wp.com/fx-ea-system-project.com/wp-content/uploads/2020/01/24.png?resize=160%2C90&ssl=1)
ケルトナーチャネルは主に順張りで使用します。
ケルトナーチャネルのレート振幅の平均値を上回る動きが発生すれば、
当然、ローソク足はチャネルラインを超えて推移します。
基本的にケルトナーチャネルはバンドブレイクのトレンドフォローで使用します。
移動平均線の傾き
ケルトナーチャネルは中央の移動平均線の傾きにも注目します。
・中央ラインが右肩下がりであれば下降トレンド
・中央ラインが水平であればレンジ
という見方をすることが可能です。
ケルトナーチャネルの組み合わせ
ケルトナーチャネルの組み合わせですが、長期の移動平均線と組み合わせるのが良いです。
移動平均線よりもローソク足が上にあり、
ケルトナーチャネルの上バンドをブレイクでロングエントリーします。
移動平均線よりもローソク足が下にあり、
ケルトナーチャネルの下バンドをブレイクでショートエントリーします。
ケルトナーチャネルの手法
ケルトナーチャネルの手法について説明します。
以下のHonje Systemはケルトナーチャネルを使用していますので、
興味がある方は利用してみてください。
![](https://i0.wp.com/fx-ea-system-project.com/wp-content/uploads/2022/08/Honje-System.jpg?resize=160%2C90&ssl=1)
ケルトナーチャネルのインジケーターのダウンロード
ケルトナーチャネルはMT4には標準搭載されていませんので、
利用する場合は以下のインジケーターをダウンロードしましょう。
まとめ
ケルトナーチャネルはあまりメジャーではありませんが、非常に使いやすいと思います。
興味がある方はぜひ活用してみてください。
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