平均足とは
平均足は、日本古来から使用されているチャート分析手法です。
別名でコマ足や平均コマ足と呼ばれることもあります。
生糸相場で大儲けした相場師が秘密の線としてしようされたことで有名になりました。
現在、日本では平均足よりもローソク足でチャートを分析するのが主流となっていますが、
海外では日本の艶ーと分析システムが注目されており人気なっているのが平均足です。
今では海外でも「Heikin Ashi」として一般的に使用されています。
平均足の計算式
平均足は高値と安値は通常のローソク足と同じになります。
実体部分は前日の平均足の実体の中心から当日のローソク足の4本値の中心に向けて描かれます。
そのため平均足は窓が空かない構造になっています。
平均足の計算式の特徴は以下のとおりです。
・平均足の終値は当日ローソク足の4本値の平均
・平均足の始値は前日の平均足の始値と終値の中間
平均足の1日目の計算式です。
高値=当日高値
安値=当日安値
終値=(当日始値+当日高値+当日安値+当日安値)/4
平均足の2日目以降の計算式です。
高値=当日高値
安値=当日安値
終値=(当日始値+当日高値+当日安値+当日終値)÷4
平均足とローソク足の違い
平均足とローソク足の違いについて説明したいと思います。
ローソク足は、1日あるいは1週間という期間の中で、
どういう値動きをしたのかを表しています。
ローソク足については以下の記事を参照してください。
これに対して、平均足は値動きのブレを排除してトレンドを捉えやすくするために
ローソク足に修正を加えたテクニカル指標です。
ローソク足は、始値・高値・安値・終値といった4つの値を表示したものです。
その形状や、何本かの組み合わせによって、トレンドや転換点を判断することができますが、
細かいノイズやダマシがあります。
平均足はより明確にトレンドを読み取ることができます。
平均足は細かなノイズを省いて、よりトレンドが分かりやすいというのが特徴です。
平均足は、上昇トレンド時には陽線が連続して下降トレンド時には陰線が連続します。
そのためトレンドがローソク足よりも把握しやすいです。
平均足のメリット・デメリット
平均足のメリット・デメリットについてです。
平均足のメリット
平均足はトレンドの把握がシンプルでわかりやすいということです。
買いの場合は陽線の実体が連続していれば上昇トレンドですし、
陰線の実体が連続していれば下降トレンドです。
また、トレンド転換もわかりやすいです。
連続した陽線に下ヒゲが出現した場合は上昇トレンドに転換したことがわかります。
連続した陰線に上ヒゲが出現した場合は下降トレンドに転換したことがわかります。
平均足のデメリット
平均足は現在値がわからないので短期トレードには向いていないです。
細かい値動きや変化などは平均足は読み取ることができないので、
スイングトレードやデイトレードに平均足は向いていると言えます。
平均足の使い方
平均足の使い方について説明します。
ヒゲがトレンドの方向を示す
平均足ではローソク足とは違いヒゲがトレンドの方向を示しています。
上ヒゲがある陽線の連続は上昇トレンドを示唆しています。
下ヒゲがある陽線の連続は下降トレンドを示唆しています。
なのでローソク足でトレードしている人はヒゲの概念が違ってくることを理解する必要があります。
陽線・陰線が連続する間はトレンド
平均足では陽線が連続する間は上昇トレンドであることがわかり、
陰線が連続する間は下降トレンドであることがわかります。
実体の大きさはトレンドの強さを示す
平均足では実体の大きさがトレンドの勢いを示しています。
以下は実体が大きい陽線です。
以下は実体が大きい陰線です。
平均足は視覚的にトレンドの勢いがローソク足よりもわかりやすいです。
コマ足がトレンドの転換のサイン
平均足ではコマ足が出現すればトレンド転換のサインになります。
下ヒゲのある陽線は売り転換を示唆します。
下ヒゲのある陰線は買い転換を示唆します。
平均足の組み合わせ
平均足の組み合わせについて説明します。
移動平均線
平均足は移動平均線と組み合わせるのも良いです。
移動平均線でトレンドの流れを判断して、平均足で押し目買いのタイミングを狙います。
移動平均線でトレンドの流れを判断して、平均足で戻り売りのタイミングを狙います。
ボリンジャーバンド
平均足はボリンジャーバンドと組み合わせるのも良いです。
ボリンジャーバンドの上バンド付近で平均足の陰線で
実体が小さく上ヒゲが長いタイミングでロングエントリーをします。
ボリンジャーバンドの下バンド付近で平均足の陽線で
実体が小さく下ヒゲが長いタイミングでショートエントリーをします。
FXの平均足の最強の手法
FXの平均足の最強の手法について説明します。
Trading Made Simple
FXの平均足の最強の手法ですが、間違いなくTrading Made Simpleになります。
Trading Made Simpleは海外フォーラムで2011年から今もなお研究されている
平均足を活用したFX手法です。
Genesis Matrix Trading
Genesis Matrix Tradingも人気の手法になります。
平均足のダマシ回避方法
平均足はダマシが少ないですが、時間軸が短い場合はどうしてもダマシに合う可能性が高いです。
日足のような長い時間足であればトレンドの方向性や強さに対して正確性が増します。
平均足のダマシのの対策についてご紹介したいと思います。
トレンドに早い段階で乗っかる
平均足はトレンド方向が確認しやすいですが、
どうしてもトレンドは後になればなるほど弱くなっていきます。
ですので、なるべくトレンドは初動に近い早い段階で乗るようにしましょう。
上位足のトレンド方向にトレードする
ローソク足と同様で平均足でも上位足のトレンド方向にトレードすることで、
ダマシに合う可能性が低くなります。
例えば一時間足ではこのように実体が長く強い上昇トレンドであることがわかります。
5分足を見てこれでショートエントリーをしても負ける可能性が高いです。
ですので5分足でもトレンド方向である上昇トレンドでロングを狙います。
このように上位足のトレンドの強さを把握することで、ダマシに合う可能性が低くなります。
平均足のインジケーター
平均足のインジケーターはMT4には標準装備されていないので、
自分でダウンロードする必要があります。
平均足のを表示させたら、ローソク足を変更する場合は以下の点を変更します。
上昇バー、下降バー、上昇ローソク足、下降ローソク足の色を「None」に変更します。
まとめ
平均足は日本のトレーダーでも根強い人気のあるチャート分析手法です。
もしかすると意外とローソク足よりも平均足のほうが
しっくり来るという人もいると思うのでぜひ試してみてください。
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