エンベロープとは
エンベロープとは移動平均線から上下に一定に乖離させた線のことで、
移動平均乖離率バンドとも言います。
エンベロープは英語の「封筒」という意味で、
見た目の通り価格を包むチャートの形から来ています。
価格が移動平均線から、どの程度離れたかを見るために使用するテクニカル指標です。
エンベロープは、レンジ相場で威力を発揮をします。
レンジやレンジ気味の緩やかなトレンド相場と相性が抜群です。
また、トレンドの発生をいち早く察知することもできます。
ローソク足はエンベロープの範囲内で推移するので、
エンベロープに跳ね返されて移動平均線へと戻っていきます。
ローソク足がエンベロープを大きく突き抜けたら、トレンドが起きたと見なせます。
エンベロープとボリンジャーバンドの違い
エンベロープはボリンジャーバンドのベースとなった
テクニカル指標なので、移動平均線の上下に線があるなど形が非常に似ています。
しかし、エンベロープは乖離率を利用しているのに対し、
ボリンジャーバンドは標準偏差をもとに計算されています。
エンベロープは「価格は平均値に戻る」という考えのもと逆張りで使われます。
一方で、ボリンジャーバンドはブレイクアウトをもとに
トレンドを把握するための順張り指標という大きな違いがあります。
FXのエンベロープの乖離率は移動平均線との距離
FXのエンベロープの乖離率とは、価格と移動平均線がどのぐらい離れたかを表しています。
「移動平均線=相場の平均値」なので、
価格というのはいずれ移動平均線に戻ってくるという
「平均回帰の法則」から乖離が使われています。
平均回帰の法則によって、乖離したエンベロープに価格が達すると平均に近づこうとします。
FXのオススメのエンベロープの設定値
FXのオススメのエンベロープの設定値ですが、基本的には自由に設定するのが良いかと思います。
エンベロープは1つだけ表示するのではなく、エンベロープを複数表示させるのがおすすめです。
その場合のエンベロープの設定値は以下のようになります。
移動平均線の種類:EMA
偏差:0.1,0.15,0.20,0.25,0.30,0.40
エンベロープの使い方
エンベロープは主に逆張りトレードとして活用します。
エンベロープで乖離率を設定して
エンベロープのバンドにタッチした場合に逆張りのエントリーを行います。
FXのエンベロープの手法
FXのエンベロープの手法ですが、
代表的なのは最強のFX1分足スキャルピングです。
![](https://i0.wp.com/fx-ea-system-project.com/wp-content/uploads/2020/01/最強のFX1分足スキャルピング1.png?resize=160%2C90&ssl=1)
しかし、これは単にエンベロープがタッチしたらエントリーというだけで精度が高くはありません。
精度を上げるためのアレンジとして、
ローソク足が明けの明星や宵の明星が出た場合に逆張りトレードするのがおすすめです。
明けの明星や宵の明星は酒田五法のローソク足のパターンの1つです。
![](https://i0.wp.com/fx-ea-system-project.com/wp-content/uploads/2019/09/36.png?resize=160%2C90&ssl=1)
単にエンベロープにタッチするよりも精度が上がります。
以下はエンベロープの下バンドにタッチして、
明けの明星が出た場合にロングエントリーしています。
同様にエンベロープの上バンドにタッチして、
宵の明星が出た場合にショートエントリーをしています。
FXのエンベロープを順張りで使う手法
エンベロープは主に逆張りトレードとして活用しますが、
エンベロープを順張りで使う手法もあります。
例えば、長期の移動平均線200MAよりもローソク足が上にある場合に
エンベロープの下バンドがタッチした場合にロングエントリーをすることで
押し目買いになります。
同様に長期の移動平均線200MAよりもローソク足が下にある場合に
エンベロープの上バンドがタッチした場合にショートエントリーをすることで
戻り売りになります。
このようにエンベロープを順張りとしても活用することが可能です。
まとめ
エンベロープは基本的には逆張りトレードで使用するテクニカル指標ですが、
順張りとしても活用することができます。
様々な活用方法がありますので、ぜひ活用してみててみてください。
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