セルフマネジメントとは
セルフマネジメントとは、目標達成や自己実現のために自分自身を律し管理することです。
自分の思考・感情・行動を意識的に制御する力を、セルフマネジメント力と言います。
サラリーマンなど会社に勤めている場合は、マネジメント管理を会社が行ってくれますが、
FXのトレードは自分自身でマネジメントを行わなければなりません。
世界中の経営者に影響を与えた経営学者のピーター・ドラッカーが、
特に注力をしていたのがセルフマネジメントすることです。
ドラッカー氏は論文の中で下記のように述べています。
“Success in the knowledge economy comes to those who know themselves – their strengths, their values, and how they best perform.”
「知識経済での成功は、自分の強み、価値観、そしてどのようにして最高のパフォーマンスを発揮するか、自分自身を知ることができる人にもたらされる」
FXのトレードで、自分が常に最大限の力を発揮できる状態を維持するためには、
どうしたらいいのかをご紹介したいと思います。
FXでセルフマネジメント力が高い人と低い人の違い
セルフマネジメント力が高い人であれば、
自ら自分の目標を設定して、目標を達成するために率先して行動することができます。
時間管理がうまく、トレードする時間を確保して、
自分でモチベーションをコントロールできるので、
常に期待している成果を上げることができます。
セルフマネジメント力が低い人は、自ら目標設定する力がなく指示されたことをこなすだけです。
行動力が低いですし、なかなか思うような成果をあげることができません。
このようにトレーダーにとってセルフマネジメント力が高い人は結果が出しやすいということです。
FXでセルフマネジメントを身につける理由
セルフマネジメントは、個人的な目標を達成するうえで有益な概念です。
セルフマネジメントのスキルを伸ばすことで、人生は劇的に好転していきます。
セルフマネジメントには、私たちの日常生活から人生まで、
ありとあらゆる側面を望む方向へコントロールするために必要なスキルが含まれているからです。
FXを通じてセルフマネジメントができれば、思い描いた通り人生を歩んでいけます。
FXのセルフマネジメントを構成するスキル
セルフマネジメントは一つのスキルではなく、幅広い複数のスキルから構成されています。
自己管理するのは、身体面と精神面の両面があります。
セルフマネジメントを構成する6つのスキルをご紹介します。
目標管理
目標管理は「目標設定」と「目標達成」の2つのスキルに分けられます。
目標設定とは、具体的で明確な目標を設定して、それを達成する能力のことです。
要するに、適切なゴールを自分で作り、到達する方法を考えて実際に実行し、
目標達成までやり抜く力と言えます。
目標達成とは、その名のとおり目標を達成する力のことですが、
具体的には、目標を達成するために何をすべきかを適切に考えて、
行動計画に落とし込み、実行する力といえます。
会社から与えられた業務をこなすことしかしない人や
具体的な目標が立てられない人も多いと思います。
そんな人オススメなのが、目標設定はマンダラートを活用しましょう。
目標達成までやり抜く力はGRITを意識するようにしましょう。
時間管理
時間管理とは、やるべきタスクに優先順位をつけて、
事前に計画した時間どおりに物事を成し遂げていくスキルになります。
適切な時間管理のためには、時間を限りある資源(リソース)と捉えて、
どう時間を配分すれば成果を最大化できるのか考える力が必要になります。
FXの場合は、兼業トレーダーの場合は日中はチャートを見ることができません。
ですので、スキャルピングよりもスイングトレードでトレードすることで、
4時間足チャートを8時、12時、16時、20時といった感じでみれば4回だけで済みます。
どうしても本業やプライベートで、時間管理が難しいなと感じる場合は、
自動売買(EA)を活用するというのも一つの方法になります。
セルフモチベーション
セルフモチベーションとは、
自分でモチベーションを上げて維持しやる気をコントロールする技術です。
セルフモチベーションで重要なのは、
外的要因(誰かから指示されたなど)によって動かされるのではなく、
自ら自発的にモチベーションを生み出せることです。
よく、やる気が出ないことを言い訳に何もしない人がいますが、やる気を待つのは駄目です。
そもそも、やる気とは行動しなければやる気は出ません。
とりあえずやってみることで、やってるうちにやる気が出ます。
東京大学薬学部の池谷裕二教授は、
そもそもやる気という言葉は、やる気のない人間によって創作された虚構ということを前提として、
「やる気を出すための方法」を考えるほど無駄なことないと断言しています。
脳内で分泌される神経伝達物質のドーパミンがありますが、
ドーパミンが分泌されるのは、脳の側坐核(そくざかく)と呼ばれる部分です。
実はこの側坐核が活性化されるには、実際に行動を起こさなければならないのです。
ですので、最初の行動を低く設定してやる気を出させるのが良いでしょう。
FXの場合はMT4のアプリを開いてチャートを見るとかでも構わないです。
メンタルケア
メンタルケアとは、ストレスとの上手な付き合い方を考え、適切な対処をしていくスキルです。
多くの人は、ストレスに対して受動的にただ耐えています。
ストレスが限界に達して、深刻な症状に発展するケースも珍しくありません。
ですので、自分自身の心の状態はどうなのかをセルフチェックしましょう。
私自身も基本的に浮き沈みは少ないですが、メンタルがやられてしまう時があります。
常にメンタルが絶好調という人は中々いないと思います。
ストレスが溜まっているなと感じたら、自分なりの解決法を見つけて上手く対処しましょう。
個人的なメンタルケアの方法ですが、
・人と話す
・運動をする
・散歩する
・美味しいごはんを食べる
・動物と触れ合う
・自然に触れ合う
・マインドフルネス
・いい香りを嗅ぐ(ラベンダー)
・サウナ
・入浴
という形で自分なりにメンタルケアする方法をいくつか持っています。
もし、あなたがストレスが溜まっているなと感じたら試してみてください。
感情コントロール
感情コントロールとは、いつでも冷静な落ち着きを保ち、
自分の感情を客観的に認識したうえで、感情を適切に制御する技術です。
FXは実際に自分のお金を軍資金にして利益を出そうとしているため、
収支がプラスになったりマイナスになったりします。それに伴い感情がアタフタしがちです。
FXで感情コントロールする場合は、if-thenルールを活用しましょう。
if-thenルールとは、1990年代にニューヨーク大学の心理学者でもある、
ピーター・ゴルヴィツァーによって研究された
「こうしたら、こうする」という実行計画です。習慣化しやすく目標達成率の高い手法になります。
if-thanルールをトレードで応用すると以下のようになります。
もし利益が1万円を超えたら(if)→トレードを中止する(than)
もし元本が10万円超えたら(if)→ロットを0.1ロット上げる(than)
if-thenルールを決めて脳にインプットしておくと、
Aをしたときに自然にBに意識が向くようになるので、
強い意志を持たなくても、行動が実行しやすくなります。
また、何をするか迷うこと感情も揺れ動く心配がありません。
感情は「ルールで縛る」ことで安定したトレードが可能になります。
健康管理
心身の不調はダイレクトにパフォーマンスに影響を与えるため、
日常的にケアを心がける必要があります。
特にFXに熱心な人にありがちですが「睡眠時間を削る」ということは絶対にやめましょう。
睡眠不足によって頭が回らず集中力が落ちてパフォーマンスが落ちてしまうと本末転倒だからです。
私自身も、必ず毎日睡眠を6時間厳守を最優先で守っています。
それ以外にもジムで身体を動かしたり、バランス良い食事などは意識しています。
すべての活動のベースは健康なので、自分を害するようなことはなるべく避けるようにしましょう。
セルフマネジメントを習慣化する
セルフマネジメントを構成する6つのスキルを自分なりに見つけることができれば、
それらはFXに関係なく人生に役立つ良い行動ですので、繰り返し実行して習慣化を図りましょう。
習慣化することで、自分の意志の力に依存することなく、
潜在意識に落とし込まれて自然と、半永久的にセルフマネジメントを実現できます。
まとめ
FXのトレードは一人で始められるからこそ、セルフマネジメントが必要になります。
セルフマネジメントができるかどうかは、
FXのトレードの質に関わって来るため、間接的に影響を及ぼしているということです。
だからこそ、FXトレーダーを目指す方は、
セルフマネジメントをしっかりと身につけるようにしましょう。
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