フィボナッチ級数の第一人者のジョー・ディナポリの手法
『ディナポリチャート』について徹底解説してみました。
ディナポリチャートとは
ジョー・ディナポリとはフィボナッチ級数の第一人者として世界的に有名なトレーダーです。
トレード歴はなんと40年以上で、国際的にも認められております。
25年に渡って公認のCTAとして米国、欧州、アジアの金融都市で
独自のトレードテクニックを教えていおり、
世界の23金融センターでセミナーを開いた実績があります。
ディナポリチャートというのはジョー・ディナポリが独自にアレンジした
テクニカル指標を組み合わせたチャート分析法やフィボナッチを駆使した
トレードテクニックを開発した手法になります。
ディナポリチャートは世界中で絶大な支持を集めています。
特にフィボナッチ信者のトレーダーはディナポリチャートはかなりオススメですね。
ではディナポリチャートについて詳しくご紹介したいと思います。
ディナポリチャートの設定
ディナポリチャートの設定になります。
もし自分で設定が大変な場合はテンプレートを用意してあるので、
そちらのテンプレートをお使いください。
移動平均線
ディナポリチャートには移動平均線が3本必要になります。
ただ通常の移動平均線ではなく、
DMA(Delay Moving Average)と呼ばれる期間をズラした移動平均線になります。
例えば、DMA(3×3)の場合は過去3本文のローソク足で計算したSMAを
ローソク足3本分先行させたということになります。
通常のSMAと並べてみるとわかりますが、
DMAのほうが期間を先行しています。
SMAのほうが先行させていないのでローソク足と同じ位置になります。
ディナポリチャートでは、DMAを3つ表示させます。
中期線:5*7DMA(期間:7,表示移動:5)
長期線:5*25DMA(期間:25,表示移動:5)
移動平均線については以下の記事を参照してください。
MACD
MACDは期間を『短期8,長期17,シグナル9』に設定を変えます。
MACDについては以下の記事を参照してしてください。
ストキャスティクス
ストキャスティクスは期間を『8,3,3』で設定してください。
ストキャスティクスについては以下の記事を参照してください。
ディナポリチャートのMACDとストキャスティクスの使い方
ディナポリチャートでは
MACDとストキャスティクスは『2本の線がクロスしたタイミング』がシグナルになります。
2つの指標を組み合わせてトレンドを判断します。
どちらも2本の線がクロスしたタイミングが『トレンド転換』になりますが、
2つの指標が異なる方向を示した場合は『MACDを優先』します。
ディナポリチャートのフィボナッチ
ディナポリチャートのフィボナッチを使用します。
ディナポリチャートを利用するフィボナッチ比率は『38.2%』と『61.8%』になります。
この2つは世界中のトレーダーが意識している黄金比率になります。
フィボナッチについては以下の記事を参照してください。
ディナポリチャートのスラスト(thrust)とは
ディナポリチャートのスラストという概念が存在します。
スラスト(thrust)は『強い上昇や強い下落』を意味しています。
基本的には『4時間足、日足、週足』からスラストを見つけます。
スラスト(thrust)の定義
スラスト(thrust)の定義についてご紹介したいと思います。
・最低8期間以上でDMA(3×3)を割らずローソク足が上昇や下落している
(日足:8日以上,4時間:32時間以上,1時間足:8時間以上トレンドが続いている状態)
・スラストは期間が長ければ長いほど良い
・終値を割らない場合は継続としてみなす
・DMA(3×3)が1〜2本割れたとしても値幅が無ければ継続として考える
・すべてローソク足の終値で確認する
ちゃぶつき
ちゃぶつきとは、スラスト形成中や形成後一旦トレンドが小休憩に入って
DMA(3×3)を挟むようにローソク足が停滞することです。
ディナポリチャートの具体的なトレード方法
では、ディナポリチャートの具体的なトレード方法についてご紹介します。
シングルペネトレーション手法
シングルペネトレーションとは別名『ブレッド・アンド・バター(天の恵み)』といい、
比較的に確率の高いトレード手法になります。
シングルペネトレーションは反発の一部を抜き取る手法になっています。
『強い上昇があった場合はそのトレンドの押し目』を拾います。
『強い下落があった場合はそのトレンドの戻り』を拾います。
ペネトレーションの意味は『貫通』になります。
DMA(3×3)を貫通して強い上昇や強い下落を確認した後にエントリーします。
シングルペネトレーションの特徴
シングルペネトレーションの特徴は2つになります。
・反発ポイント(エントリー)と損切りポイントが明確
シングルペネトレーションの具体的なトレード
シングルペネトレーションの具体的なトレードについてご紹介します。
①スラストを探す
まず最初に『スラスト』を探しましょう。
②フィボナッチリトレースメントを引く
その後スラストが発生した後に『フィボナッチリトレースメント』を引きます。
MT4にあるフィボナッチリトレースメントを使用してください。
引き方をよく間違えている人が居ますが『過去→未来』という順番で引けばよいです。
③エントリーはフィボナッチリトレースメント38.2%
エントリー(指値または成行)は『フィボナッチリトレースメント38.2%』で行います。
④損切りはフィボナッチリトレースメント61.8%
損切りは『フィボナッチリトレースメント61.8%』の少し下に設定を行います。
⑤利確は逆フィボナッチリトレースメントの61.8%
利確は『逆フィボナッチリトレースメントの61.8%』で利確(指値または成行、分割決済)します。
逆フィボナッチリトレースメントは、高値から反発した安値に向けて引きます。
ダブルレポ手法
ダブルレポはローソク足のチャートパターンであるダブルトップやダブルボトムに似ています。
ただダブルレポはローソク足のパターンだけではなく独自のルールを定めたものです。
ダブルレポは日足以上、長い時間足が条件となります。
ダブルレポの具体的なトレード
ダブルレポの具体的なトレードについてご紹介します。
①スラストを探す
まずスラストを探しましょう。
②DMA(3×3)を2度割り込む
DMA(3×3)を終値で2度割り込むポイントを探しましょう。
③距離を確認
ダブルレポでは距離の条件が存在しています。条件は以下の2つです。
・安値or高値の距離が接近していなければいけない
・距離が8~10日以内でなければいけない(3~4日がベスト)
この条件を満たしたダブルトップやダブルボトムをダブルレポと呼びます。
実際に条件を満たしているポイントでは相場が転換していますね。
ダブルレポフェイラー
ダブルレポフェイラーとはダブルレポが失敗した場合です。
ダブルレポフェイラーが出現した場合は、その方向性にトレードすればよいです。
まとめ
ディナポリチャートは世界でも多くの人が実践で使用している手法の一つになります。
もし自分自身で手法という型がない人は、
ディナポリチャートをベースにしてトレードするのも良いですね。
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