アルノー移動平均線(ALMA)とは
ALMAは、Arnaud Legoux Moving Averageの略語です。
Arnaud LegouxとDimitrios Kouzis Loukasによって開発された移動平均です。
ハル移動平均線(HMA)は2005年に開発され、
それ以降に開発されたのがアルノー移動平均線(ALMA)です。
アルノー移動平均線(ALMA)は2009年に誕生しており2021年の現在から考えると、
12年ほどしか経っていないので他の移動平均線に比べてかなり新しい移動平均線です。
ハル移動平均線(HMA)については以下の記事を参照してください。
従来の移動平均線の問題点とは、
平滑化→反応速度が低い
という相反する問題点を抱えていました。
この相反する2つの問題点をアルノー移動平均線(ALMA)は改善しております。
アルノー移動平均線(ALMA)は加重移動平均の一種で、
係数の形がガウシアンフィルターになっています。
通常のガウシアンフィルターは中央が最も高い左右対称の釣鐘型ですが、
アルノー移動平均線(ALMA)はピークを直近にずらした
非対称のガウシアンフィルターを使うことで、価格への追随性を改善しています。
よって、アルノー移動平均線(ALMA)は
他の移動平均線と比較しても反応速度が早いのにダマシも少ないです。
今回はアルノー移動平均線(ALMA)について徹底解説していきたいと思います。
アルノー移動平均線(ALMA)の計算式
アルノー移動平均線(ALMA)の計算式は以下のとおりです。
Ci(i=1,2,3,…,N)は各終値
Xi(i=1,2,3,…,N)は各終値に係る任意の係数
Xi = exp{-(i – offset)の2乗/σの2乗}
σ = N ÷ A
offset ={ B × (N – 1)}の切り捨て
A,B,Nは任意 A=6,B=0.85がデフォルト
難しいの簡単に言うとアルノー移動平均線(ALMA)は、
正規分布をフィルタリングに使用しているということになります。
アルノー移動平均線(ALMA)と他の移動平均線と比較
アルノー移動平均線(ALMA)と他の移動平均線と比較してみました。
今回は、SMA、EMA、HMA、ALMAの4つです。どれも期間は14に設定しています。
やはりハル移動平均線(HMA)やアルノー移動平均線(ALMA)は反応が早いです。
SMAやEMAに比べて反応速度高いことがわかります。
また、ハル移動平均線(HMA)に比べてダマシやノイズに反応しづらい傾向があります。
アルノー移動平均線(ALMA)の使い方
アルノー移動平均線(ALMA)の使い方について説明していきます。
アルノー移動平均線(ALMA)を複数組み合わせる
アルノー移動平均線(ALMA)を複数組み合わせるという方法です。
以下は
・ALMA50
の2つを表示しています。
EMAと組み合わせる
EMAと組み合わせるというのも一つの手です。
以下は
・EMA10(水色)
・ALMA50(緑 or オレンジ)
の3つの移動平均線を表示しています。
アルノー移動平均線(ALMA)をフィルターとして活用して、
EMAがゴールデンクロス・デッドクロスしたタイミングで、
エントリーするというシンプルな方法です。
これだけでも十分に機能すると思います。
パラボリックと組み合わせる
パラボリックと組み合わせるのも良いです。
以下はパラボリックとアルノー移動平均線(ALMA)を表示したチャートです。
ALMA(アルノー移動平均線)の方向にパラボリックが点灯したらエントリーするというだけです。
これだけでも割と機能したりします。
アルノー移動平均線(ALMA)のインジケーター
アルノー移動平均線(ALMA)のインジケーターについて説明します。
以下はアルノー移動平均線(ALMA)のシンプルなインジケーターです。
このインジケーターは上昇トレンドと下降トレンドで色が変わります。
また、以下はMTF(マルチタイムフレーム分析)の
アルノー移動平均線(ALMA)のインジケーターです。
以下は15分足、1時間足、日足の3つのアルノー移動平均線(ALMA)を表示しています。
alma_nrp_histo_alerts_arrows_mtfのダウンロードはこちら
まとめ
アルノー移動平均線(ALMA)は反応速度とダマシに合わないという
理想的な移動平均線だと思います。
海外トレーダーの中ではアルノー移動平均線(ALMA)は人気のテクニカル指標です。
日本で使われていないのがもったいないのでもし興味がある人や
移動平均線を活用してる人はぜひ活用して見てください。
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