SMC(スマートマネーコンセプト)とは
SMC(スマートマネーコンセプト)はそもそも何かと言いますと、
スマートマネーとは「賢いお金」という意味で、
「価格を動かせるレベルの資金力を持った投資家の総称」を言います。
・ヘッジファンド
・銀行
金融市場の主要プレーヤーを表すために使用される言葉です。
彼らは多額の投資資本を保有しており、
市場を自分たちに有利に動かすことができるため、市場に影響を与える力を持っています。
SMC(スマートマネーコンセプト)は大口投資家をベースにしたトレードの考え方です。
近年、海外で活躍しているトレーダーの中で爆発的に活用されており、
日本ではまだあまり知られていないトレードの概念になります。
相場は買いと売りの注文に支配される
FXは「Foreign eXchange」であり、通貨同士の「交換」です。
通貨の交換によって価格が変動します。
「買いたい人」と「売りたい人」の注文量(取引量)が、
同じ量あると、当然ですが価格が変動せず「レンジ相場」になります。
逆にどちらかの注文量が多いと、
その注文量をカバーできるだけの価格帯まで動くため「トレンド相場」になります。
トレンド相場は、そのトレンドの注文量を捌き切るだけの価格帯に到達するとレンジに戻ります。
つまり、どちらかの通貨の「不均衡状態」が発生するとトレンド相場が発生し、
どちらの通貨も「均衡状態」であれば反発やレンジ相場になるのです。
非常に当たり前の話をしているのですが、
「価格が動く or 価格が止まる」という原理は、
シンプルだということを忘れてはいけないのです。
SMC(スマートマネーコンセプト)の考え方
大口投資家が大衆に隠したいことは、価格情報ではなく「取引量情報」です。
相場が大きなトレンドが発生するためには、燃料となる「出来高」が必要になります。
つまり、スマートマネーが入った価格帯は出来高を見ることでわかります。
売買するためには常に「取引相手」が必要になります。
大口投資家の大口注文で売買するためには、それに対する「注文量」が必要になります。
大口投資家の大口注文は個人投資家の注文量をはるかに上回るため、
特定の価格で約定させるのは難しいのです。
大口投資家は注文を成立させるための相手を見つけなければなりません。
そのため、大口投資家は注文を行うためにストップ狩りやダマシという動きをします。
ストップ狩りやダマシを行わなければ、大量の注文を行うことができないからです。
大口投資家は、個人投資家のポジションを利用して取引を成立させているのです。
勝てるトレーダー:スマートマネーを利用してトレードを行う
Order Block(オーダーブロック)
Order Block(オーダブロック)は、
過去に発生した大口投資家(スマートマネー)の大量の注文量にフォーカスを当てます。
Order Block(オーダブロック)は、注文が集まっている価格帯ということは、
大口投資家が大口注文を行うために、ストップ狩りを行いダマシをするための価格帯でもあります。
よって、Order Block(オーダブロック)は、
意識されている可能性の高いサポレジラインになります。
Liquidity
Liquidityとは「流動性」という意味です。「注文が集まる価格帯のこと」を言います。
流動性が多いということは、それだけ取引する相手が多いということであり、
流動性が低いということは、それだけ取引する相手が少ないということを意味します。
Liquidity Poolは「多くの注文が集まる価格帯」です。
個人投資家が損切り注文を入れているであろう価格帯に
大口投資家はダマシで価格を動かしまします。
すると、個人投資家が損切りをすることで大口投資家の注文が成立します。
この個人投資家のストップ狩りを「Liquidity Sweep」と言います。
Sweep(掃く)ことで大口投資家は大口注文を成立させます。
Liquidityには、「ERL」と「IRL」の二種類のタイプがあります。
ERLとは「External Range Liquidity」の略語です。意味は「外部流動性」になります。
IRLとは「Internal Range Liquidity」の略語です。意味は「内部流動性」になります。
ERLは「スイングハイの高値やスイングローの安値にあるLiquidity」です。
IRLは「高値や安値の途中にあるFVGなど」です。
また、相場というのは、「ERLからIRLに」もしくは、
「IRLからERLに」という2つの動き方しかしません。
・IRLからERLに向かって動く
という2つの動き方しかしていません。
IPDA(イプダ)
IPDAとは「Interbank Price Delivery Algorithm」の
頭文字を取ったものです。読み方はイプダです。
IPDAは市場サイクルになります。
市場を動かしているのは、機関投資家やヘッジファンドであり、
スマートマネーたちは、独自のアルゴリズムで価格を操作し、
多くのトレーダーの心理を利用して利益を出します。その市場サイクルをIPDAと言います。
IPDA(イプダ)のAMDXサイクル
IPDAには4つの状態が存在し、これをAMDXサイクルと言います。
4つの状態は以下のとおりです。
Expansion:一方向に価格を動かしトレンドを作る
Retracement:調整局面を作る(押しや戻り)
Reversal:トレンドを転換させる
AMDXサイクルはPower of 3の動きと連動していることから、
頭文字を取り名前がつけられています。
Expansion→Manipulation
Retracement→Distribution
Reversal→X
Consolidation
Consolidationはレンジ相場を作る動きになります。
高値と安値の上下に注文を増やしておき、いつでもSweepできる燃料を溜めている段階です。
Expansion
Expansionは一方向に価格を動かしトレンドを作る動きになります。
レンジ相場からトレンド相場に移行する際は、必ず「ブレイクアウト」から始まります。
Consolidationで溜まった注文を刈り取りを行います。
そのブレイクアウトの動きがExpansionになります。
Retracement
Retracementは調整局面を作る動きになります。「押しや戻りを作る動き」です。
ブレイクアウト後に慌てて逆張りをしたトレーダーを
再度、Sweepしてトレンド方向に動かします。
Reversal
Reversalは「トレンドを転換させる動き」になります。
Reversalはスマートマネーが今までのトレンドに対して含み益が発生しているので、
含み益を利確する際に発生します。
IPDA(イプダ)のフロー
AMDXサイクルの4つの状態は動く流れや順番があります。
すべての始まりは「Consolidation」からです。
Consolidation後は「Expansion」に進みます。
「Expansion」に進んだあとは「Retracement」か「Reversal」で分岐が発生します。
「Expansion」から「Retracement」に分岐した場合は、
「Expansion」もしくは「Reversal」へと進みします。
「Expansion」から「Reversal」に分岐した場合は、
「Expansion」に進みます。
分岐しても最終的に「Expansion」に進むため、
その後は、始まりである「Consolidation」へと戻ります。
MMXM
MMXMとは「Market Maker Model」と言い、
IPDAのアルゴリズムをベースとした売買プログラムになります。
買いから売り、売りから買いに移行する流れになります。
買いのプログラムを「Market Maker Buy Model(MMBM)」と言います。
売りのプログラムを「Market Maker Sell Model(MMSM)」と言います。
MMXMは「上位足の値動きを細分化」したものです。
上位足のトレンド転換や押し目や戻りを下位足で確認すると、
MMXMの動きをしていることがわかります。
上位足の中にある細かい値動きが波打ちをすることでトレンド転換します。
MMXMをベースに波打ちを考え、MMBMなのか?それともMMSMなのか?を活用することで、
トレードを仕掛ける方向性が固まりやすくなります。
SMC(スマートマネーコンセプト)のまとめ
SMC(スマートマネーコンセプト)は、
大口投資家のように取引量情報をベースにチャートを見ることで、
大口投資家が仕掛けたいポイントがわかってきます。
インジケーターなどを使うことなく、取引量情報をベースにトレードすることも可能です。
SMC(スマートマネーコンセプト)の考え方を活用してトレードに役立ててみてください。
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