ギャン理論とは
ギャン理論とは、1929年のアメリカの大恐慌を生き抜いた伝説のトレーダーである
ウィリアム.D.ギャンの相場理論をまとめたものです。
ウィリアム.D.ギャンの生涯の勝率は8割を超えるとまで言われる凄腕のトレーダーです。
ギャン理論は、実際のトレードで効果が実証されているテクニカル分析の一つになります。
ギャン理論は複雑で難解であると言われていますが、本質は以下のとおりです。
相場の値動きには、自然科学の中にある振動の法則に支配されていると考えて、
価格の振動を厳密に調べれば、どのポイントで価格がサポートされ、
またどの ポイントで抵抗を受けているかを確定することが可能とギャンは考えます。
ギャン理論の『価値のある28のルール』について
ギャン理論はギャン自身の価値のある28のルールことを言います。
トレードで勝つためにはルール作りが大切になります。
ルールを作ることで自制心が生まれます。
自分を律しどのような時も冷静に考えて最適な行動を取ることがトレードで勝つために重要です。
②:毎回、損切り(ストップロス)設定をする
③:過剰な売買を避け、資金分配を心がける
④:トレーリングすることで利幅を増やす
⑤:トレンドの方向に逆らわない
⑥:迷ったらトレードしない
⑦:揉み合いの相場は見送り、アクティブなマーケットのみ取引する
⑧:1銘柄に全振りせず、複数の銘柄でリスク分散する
⑨:指値注文はせず、成行のみで取引する
⑩:根拠なく手仕舞いをしない
⑪:トレードで儲けた資金は、別にして管理する
⑫:スキャルピングはしない
⑬:ナンピンはしない
⑭:焦らず、耐えること
⑮:小さな利益&大きな損失にならないようにする
⑯:損切り(ストップロス)設定をして、これをキャンセルしてはいけない
⑰:頻繁に売買しすぎないようにする
⑱:ショート(空売り)も有効に使いこなす
⑲:値頃感で取引しないように心がける
⑳:ピラミッティングも有効に駆使する
㉑:トレンドが明確な時だけピラミッディングする
㉒:ヘッジの両建てはすべきでない
㉓:根拠なくポジションを決済しない
㉔:儲けたあとは、取引量を減らすようにする
㉕:相場の天井・そこを推測しないようにする
㉖:他人の意見に左右されず、自分で相場を研究すべき
㉗:損失が出た後は取引量を減らせ
㉘:間違ったエントリー&決済をしないようにする
ギャン理論の3つのツール
ギャン理論の『価値のある28のルール』とは別に
ギャンは幾何学を使って様々な相場予測の方法を研究しました。
ギャンが作った有名な3つのツールが存在します。
ギャンファン:重要な値動きの中で高値と安値を取り出して幅を8分割したライン
ギャングリッド:ギャンラインを等間隔に配置してグリッド状に表示したライン
値動きには、自然科学の中にある振動の法則に支配されていると考え、
価格の振動を厳密に調べれば、どの位置で価格がサポートされ、
また、どの位置で抵抗を受けているかを確定することが可能と考えています。
移動平均線やRSIなどから理解できることは今まで買われていたか、売られていたかだけです。
テクニカル指標通りになっていたから指標は正しいですが、
しかし、これらは事後処理であり後付けによるものなのです。
ギャン理論の場合は、ここで上がるか下がるかが前から決まっているわけです。
ライントレード目的は目標値の算出+相場を読み解くことです。
どこまで行くかが分かり、どこで反発するかが分かるということは、
そのラインまでは利益を伸ばせ、ラインに到達すればドテンできるということです。
つまり、ラインで相場を読み解くとは、
複数のラインの集結から各市場の値動きの方向性の確率が決まることと定義することができます。
これらの3つツールはFX,株,先物,CFDなど様々なチャート上で機能します。
また、MT4に標準搭載されているので自身でラインを引いて活用することが可能です。
時間足は長めのほうがラインが反応しやすいです。それぞれについて説明していきます。
ギャンライン
ギャンラインはトレンドを早く見つけるためのテクニカル指標になります。
通常のトレンドラインでは2点(高値か安値)を結びますが、
ギャンラインはトレンドを早く見つけるために一つの点でラインを引きます。
ギャンラインは『1×1(45度)のライン』を表示させます。
この45度のラインは長期トレンドを意味しています。
1×1(45度)のラインよりも価格が下にある→下降トレンド
ラインをクロスした場合→トレンドの終了
ギャンラインを複数増やしたものがギャンファンになります。
ギャンファン(ギャン・アングル)
ギャンファンとは時間と価格の関係性に着目したトレンド転換を見極める手法です。
別名でギャン・アングルやガンチャートとも呼ばれています。
ギャン理論のテクニカル分析の中で最もポピュラーです。
ギャンファンとは、
相場がどれだけ変動したとしても一定のラインに収束する自然科学の法則に従った理論です。
その振動を分析することで、重要なサポレジラインが導かれます。
重要な値動きの中で高値と安値を取り出し、幅を8分割して直線を引きます。
これがファン(扇の線)のように見えることからギャンファンち呼ばれています。
ギャンファンは以下のような各ラインが表示されます。
1×4(75度)
1×3(71.25度)
1×2(63.75度):重要なサポレジライン
1×1(45度):価格が上にある(上昇トレンド)or下にある(下降トレンド)
2×1(26.25度):重要なサポレジライン
3×1(18.75度)
4×1(15度)
8×1(7.5度):ブレイク・アウトするとトレンド転換のサイン
※時間×価格
ギャンファンを活用してそのラインでサポレジラインとして活用するのが一般的です。
ギャングリッド
ギャングリッドはギャンラインを等間隔に配置してグリッド状に表示したラインです。
グリッドの大きさは、始点〜終点の距離によって変動します。
ギャン理論の考え方は45度がベースなので、それに近い角度のグリッドが良いです。
価格がギャングリッドのラインよりも価格が下にある→下降トレンド
ギャングリッドは上のラインをレジスタンスライン、
下のラインをサポートラインとして見立てることもかのづえす。
ギャン理論のラインを自動で引いてくれるインジケーター
ギャン理論のラインを自動で引いてくれるインジケーターをご紹介します。
Auto Gannはギャンライン・ギャンファン・ギャングリッドの
3つのラインを自動で引いてくれます。
まとめ
今回は、ギャン理論について解説しました。
もし興味があれば、ギャン理論を活用してトレードの幅を広げてみてください。
コメント