一目均衡表の3大理論『時間論・波動論・値幅観測論』についてわかりやすく解説してみた
目次 一目均衡表の3大理論とは時間論とは対等数値の具体的な使い方波動論とはI波動V波動N波動P波動Y波動波動論を実際のエントリーにどう活かすか値幅観測論とはV値N値E値NT値4つの計算値、実践ではどう使い分けるかまとめ […]

- 一目均衡表の3大理論とは
- 時間論とは
- 波動論とは
- 値幅観測論とは
- まとめ
一目均衡表の3大理論とは
一目均衡表は他のテクニカル指標に比べてかなり特殊なテクニカル指標です。
一目均衡表の基準線・転換線・先行スパン・遅行スパンや雲の基本的な使い方については別記事で解説していますが、この記事では一目均衡表を考案した一目山人氏が体系化した、より発展的な3大理論に絞って解説します。
一目均衡表には3大理論である『時間論・波動論・値幅観測論』が存在しています。
それぞれざっくり説明すると、
チャートの横軸である時間に着目したのが時間論であり、
チャートの縦軸である価格に着目したのが波動論と値幅観測論になります。
今回はこの一目均衡表の3大理論である
時間論・波動論・値幅観測論について、基本記事よりも一歩踏み込んだ実践的な使い方まで解説したいと思います。
時間論とは
時間論とは、時間によって相場の転換点を予想するための考え方になります。
時間論を活用することでトレンドが転換しやすいタイミングを推測することができます。
一目均衡表を考案した一目山人氏は、トレンドがどのタイミングで変わるのかを分析しました。
そこで一目山人は、重要な3つの数値『9,17,26』を発見しました。これを基本数値と言います。
この3つの数値のサイクルで上値や下値をつけやすいです。
この3つの数値は一目均衡表のデフォルトのパラメータでも使用されています。
また、基本数値を組み合わせた『33・42・52・65・76』は複合数値と呼びます。
対等数値の具体的な使い方
対等数値とは過去の変化日と変化日に要した期間が次の変化日の目安になると言うことです。
この点を日柄と呼びます。
対等数値は個々の銘柄が持つ特有の数値であり、基本数値に当てはまらない時に使うものです。
具体的には、基本数値から離れた数の日数で動き続ける場合ですが、
そのようなケースは稀であると言われ、例外的なものと考えられています。
時間論はあくまで「転換しやすい候補日」を示すだけで、必ずその日に転換するわけではありません。他のシグナル(雲のねじれ・遅行スパンの位置等)と組み合わせて根拠を補強することが重要です。
波動論とは
波動論とは波形のパターンから相場を分析する考え方です。
ダウ理論やエリオット波動などと似たような理論になります。
波動論を活用することで今後の動きを推測すること』ができます。
波動論の基本パターンには『I波動、V波動、N波動』の3つがあります。
V波動下げ→上げ
N波動:上げ→下げ→上げ
という形になっています。
I波動

I波動は単純に上昇・下降した場合の波動パターンです。
I波動は、始めの一波動だけになります。つまり『上げ』か『下げ』だけです。
I波動を形成したあとにV波動となる傾向があります。
V波動

V波動はI波動の流れとは逆に動く波動パターンです。
V波動は、二波動で『上げ→下げ』か『下げ→上げ』になります。
V波動はI波動の後に形成され、N波動などに繋がるケースがしばしば見られます。
N波動

N波動はI波動とV波動が組み合わされた波動パターンです。
N波動は最も基本的な波動で、このN波の中に様々な波動が形成されるパターンが殆どです。
N波動は、波動論の基本形で『上げ→下げ→上げ』か『下げ→上げ→下げ』になります。
また、上昇し始めた相場はN波動が完成するまでは下降に転じることはないですし、
下降し始めた相場はN波動が完成するまで上昇に転じることはないです。
P波動

P波動はY波動と同じようにジグザクと上下に動きますが、
その幅が徐々に狭くなる波動パターンです。
P波動とは『徐々に相場は狭めながら上下にジグザグ動く波動』になります。
別名で三角持ち合いなどと言われる形になります。
形成された後はN波動への繋がりが考えられます。
Y波動

Y波動は上下にジグザグと動き、その幅が徐々に広くなる波動パターンです。
Y波動とは、P波動とは逆に『値幅を広げながら上下にジグザグと動く波動』になります。
エントリー難度が非常に高いです。
波動論を実際のエントリーにどう活かすか
波動論は名称を覚えるだけでは実践で使えません。実際のチャートでは、次の手順で活用します。
②N波動が形成中であれば「N波動が完成するまで逆方向には転じにくい」という性質を利用し、押し目買い・戻り売りの根拠にする
③P波動(三角持ち合い)を確認した場合は、ブレイク方向にN波動へ発展する可能性を想定して準備する
特にN波動は最も出現頻度が高く、押し目買い・戻り売りの判断材料として使いやすいパターンです。次の値幅観測論と組み合わせることで、目標値まで具体的に見積もることができます。
値幅観測論とは
値幅観測論は、
「それまでの相場の動きからその後どれくらい上昇・下落するか予測する考え方」になります。
FXや株式でも有効でどれくらい上昇するか下落するのかなどの目標を考える時に使用されます。
値幅観測論には「V計算値」,「N計算値」,「E計算値」,「NT計算値」の4種類が存在しています。
相場に現れる高値と安値はV,N,E,の計算式に該当します。
それぞれについて詳しく説明したいと思います。
V値

V値とは、調整の値幅とブレイク後の値幅が、同じ値幅で動くと予測する分析方法です。
V値はブレイク後に意識される決済ポイントです。
V計は相場の変動幅が大きい時に成り立ちやすいパターンになります。
V計は、トレンドの中の戻りの後に戻り分の2倍トレンド方向に動くというイメージになります。
V値の計算方法は次のような手順になります。まず、押し目(戻り目)の値幅を計算します。
上昇トレンドの場合は、B−Cで計算することができます。
次にブレイクポイントDからB−Cと同じ値幅を予測します。
つまり、ブレイク後は、B−C = E−Dとなります。
N値

N値は値幅で最もポピュラーな計算方法です。
N値とは、起点からのスイングと調整後のスイングが、同じ値幅で動くと予測する分析方法です。
N値は押し目買いや戻り売りをする場合は、必ず知っておきたいです。
N値はトレンドの中で、同じ幅ずつトレンド方向に動いていくというイメージになります。
E値よりも目標数値が近くNT値よりも目標数値が遠くなります。
N値の計算方法は次のような手順になります。
まず、初期のスイングの値幅を計算します。上昇トレンドの場合はB−Aで計算することができます。
そして押し目(戻り目)からB−Aと同じ値幅を予測します。
つまり、押し目買いの後は、B−A = D−Cとなります。
E値

E値はN値と同じくらいポピュラーな計算方法です。
E値とは、起点からのスイングとブレイク後の値幅が、同じ値幅で動くと予測する分析方法です。
レンジ後の値動きや、ダブル系やボックスなどのチャートパターンの値動きは、
E値が目安になります。
E値は、トレンドの中で最終的に最初の波の2倍の高さまで到達するというイメージになります。
別名二倍層とも言います。
E値の計算方法は次のような手順になります。
まず、レンジの値幅を計算します。[レンジの値幅] = B−A(または、D−C)
そして、ブレイクポイントからB−A(D−C)と同じ値幅を予測します。
つまり、ブレイク後は、B−A(D−C)= E−Dとなります。
NT値

NT値とは、N・V・Eのいずれも当てはまらない時に使いますが、
殆ど出ることのないレアケースとされています。
NT値は4つの中で値幅が一番小さく目標値が最も低いです。
NT計算値は、トレンドの中で最終的に最初の波の戻りの2倍の高さまで到達するという
イメージになります。また相場では滅多に出現しない計算式です。
NT値の計算方法は次のような手順になります。
まず、起点と押し目(戻り目)の値幅を計算します。
上昇トレンドの場合はD−Aで計算することができます。
次に押し目(戻り目)からD−Aと同じ値幅を予測します。
つまり、調整後はD−A = E−Dになります。
4つの計算値、実践ではどう使い分けるか
N・V・E・NT値は同時に複数算出されることが多く、初心者はどれを信じればいいか迷いがちです。実践では、次の考え方で優先順位をつけます。
②複数の計算値が近い価格帯に集中している場合、その価格帯は特に強いポイントとして意識する
③1つの計算値だけで利益確定・損切りを決めず、価格帯として幅を持たせて考える
まとめ
一目均衡表は非常に面白いテクニカル指標だと思っています。
使い方次第で相場分析の幅がかなり広がると思っています。
ただ向き不向きのあるクセの強いテクニカル指標なので一目均衡表を極めたいと思っている方はぜひ
今回紹介した3大理論『時間論・波動論・値幅観測論』をマスターしましょう。