FXのフラクタル構造とは?相場の入れ子構造でMTF分析の精度を上げる方法
目次 相場のフラクタル構造とは?Fractals(フラクタル)指標との違いエリオット波動はフラクタル構造でできているフラクタル構造を理解するとMTF分析(マルチタイムフレーム分析)の精度が上がる具体例:4時間足→1時間足 […]

- 相場のフラクタル構造とは?Fractals(フラクタル)指標との違い
- エリオット波動はフラクタル構造でできている
- フラクタル構造を理解するとMTF分析(マルチタイムフレーム分析)の精度が上がる
- 相場のフラクタル構造を使ったトレード手法
- フラクタル構造を意識したトレードに役立つインジケーター
相場のフラクタル構造とは?Fractals(フラクタル)指標との違い
上位足で見た値動きの形と、
下位足のローソク足のつながりが分からず、
MTF分析のエントリー判断に迷ったことはありませんか。
上位足と下位足がバラバラに見えて、
判断基準を絞り込めない原因は、
相場の「フラクタル構造」を知らないことにあります。
相場のフラクタル構造とは、
部分が全体に相似している構造のことです。
もう少し平たく言うと、
小さな値動きが、大きな値動きと同じ形を作ることです。
どんなに小さな一部分を取っても、
それが全体と同じ形をあらわしている構造です。
チャートの一部を切り取って拡大した時に、
同じパターンになっている特性を言います。
ビル・ウィリアムズが考案したテクニカル指標
『Fractals(フラクタル)』とは別の概念です。
本記事では、相場の値動きが時間軸を問わず
同じパターンを繰り返すという、
相場理論としてのフラクタル構造を扱います。
このフラクタル構造は自然界でも多く見られます。
雪の結晶、海岸線、ブロッコリーなどはフラクタル構造をしています。
・海岸線
・ブロッコリー
相場も同じ理屈で、
大きな波の中に小さな波が入れ子になっています。
FXでも同じように、
下位足は上位足の一部分であるので、
フラクタル構造が適用できます。

つまり、どの時間軸でも値動きのパターン自体は同じということです。
このフラクタル構造の性質を理解することで、
よりトレードの精度が上がります。
エリオット波動はフラクタル構造でできている
エリオット波動はフラクタル構造になっています。
エリオット波動については以下の記事を参照してください。

エリオット波動では5つの波が作られます。

日足の1波の中は1時間足の1〜5波が形成されており、
1時間足の1波の中には15分足の1〜5波が形成されています。

つまり、エリオット波動は時間足をズラすことで、
マトリョーシカ人形のように、
1つの波を拡大するとそこには5つの波が隠れているということになります。
フラクタル構造を理解するとMTF分析(マルチタイムフレーム分析)の精度が上がる
先述の通り、下位足は上位足の一部分です。
このフラクタル構造の考え方を、
複数の時間足を使うMTF分析
(マルチタイムフレーム分析)に応用すると、
上位足と下位足のつながりを、
具体的な判断基準として使えるようになります。
MTF分析(マルチタイムフレーム分析)とは、
異なる時間軸のチャートを見て、
現在の相場状況やトレンドを把握して、
優位性やエントリーポイントを探る分析方法です。

基本的にはチャートを上位足から下位足の順番に見ていきます。
また、私は『上位足・基準足・下位足』の3つのマルチタイムフレームでトレードしています。
この3つの役割を整理すると、下の表のようになります。
| 時間足 | 役割 |
|---|---|
| 上位足 | 相場の大きな流れを把握するための時間足 |
| 基準足 | 現在の状況を把握してエントリーのシナリオを立てる時間足 |
| 下位足 | エントリーのタイミングを狙う時間足 |
この3つからエントリーできるタイミングを探っていきます。
具体例:4時間足→1時間足→15分足の3段階でエントリーを絞り込む
フラクタル構造を意識した実際の分析の流れを、
具体例で見てみましょう。
②基準足(1時間足):上位足の押し目付近まで下落し、
ダブルボトムのような反発形状が出現→シナリオを具体化
③下位足(15分足):1時間足の右肩部分をさらに拡大すると、
同じダブルボトムが再現されている→そのブレイクでエントリー
このように、上位足で見えた形が下位足でも相似形として繰り返されるからこそ、
「上位足の反発ポイント付近で、下位足でも反発の形が出たらエントリーする」という、
再現性のあるルールが作れます。
逆に、下位足だけを見てエントリーすると、
上位足では単なる調整の一部でしかない値動きに反応してしまい、
ダマシに遭いやすくなります。
フラクタル構造を理解する最大のメリットは、
「今の値動きが、大きな流れの中でどの位置にあるのか」を、
常に意識できるようになる点です。
実際の判断では、次の基準で見ていきます。
②下位足で反発を示す形(ダブルボトムなど)が出ていること
③上位足と下位足のトレンドの向きが一致していること
④一致しない場合は無理にエントリーせず待つこと
上位足と下位足の形が重なるポイントは、
反発の根拠が二重になるため精度が上がる傾向がある。
ダマシに巻き込まれにくくなる。
複数の時間足を同時に見る必要があり、
分析に時間がかかる。
形が一致する場面は限られるため、
チャンスの頻度は多くない。
A. 完全に同じ形である必要はありません。
反発した位置やトレンドの向きが、
おおまかに一致していれば目安として使えます。
一致しない場合は無理にエントリーせず、
次のチャンスを待つのが基本です。
相場のフラクタル構造を使ったトレード手法
相場のフラクタル構造を使ったトレード手法について説明します。
ダブル系inダブル系

上位足のダブルトップが出現して、
右の山部分を下位足に落とし込むと、
下位足でもダブルトップが出現していることがあります。
このように上位足と下位足で形が重なる場合は、
反発の根拠が二重になるため、
下位足の形だけで判断するより信頼度が上がります。
ただし、上位足のトレンドと逆行する場面で
形だけを追うとダマシに遭いやすいため、
上位足の押し安値・戻り高値付近であることも
あわせて確認してください。
ヘッドアンドショルダー系inヘッドアンドショルダー

ヘッドアンドショルダー系inヘッドアンドショルダーというのは、
上位足のヘッドアンドショルダーが出現して、
右肩部分を下位足に落とし込むと、
下位足でもヘッドアンドショルダーが出現していることがあります。
これもダブル系inダブル系と同様に、
上位足と下位足で形が重なる分だけ
反発・反転の根拠が積み上がるという考え方です。
ただし、ネックラインを明確に割るまでは
完成とみなさないなど、
ダマシを避ける確認を怠らないようにしてください。
フラクタル構造を意識したトレードに役立つインジケーター
フラクタル構造を意識したトレードに役立つインジケーターをご紹介します。
CustomCandle6は、
『現在のチャートに上位足のローソク足を重ねて表示する』インジケーターです。
今の時間足で見ているローソク足が、
上位足ではどのように表示されているかを確認することで、
フラクタル構造を意識してトレードすることができます。

もう一つ、下位足のスイングポイント(山や谷)を、
見た目で拾いやすくしたい場合は、
ビル・ウィリアムズ氏が考案したテクニカル指標、
Fractals(フラクタル)も補助として使えます。
基本はCustomCandle6で上位足を意識しながらトレードし、
スイングポイントを素早く確認したい場面だけ、
Fractalsを補助的に使う、という使い分けがおすすめです。
設定方法や使い方は、詳しくはフラクタル(Fractals)インジケーターの使い方で解説しています。
FXのフラクタル構造とは?相場の入れ子構造でMTF分析の精度を上げる方法:まとめ
今回は相場のフラクタル構造について解説しました。
相場のフラクタル構造を理解することで、
上位足と下位足の値動きを結びつけて考えられるようになり、
FXのトレードで優位性の高いポイントでエントリーすることが可能になります。
まずは上位足で大きな流れをつかみ、
下位足で同じ形が出ているかを確認する、
という手順から試してみてください。
今回紹介した判断は、
慣れるまでは複数の時間足を都度チェックする、
地道な作業が必要です。
この判断を仕組み化して、
自動でエントリーまで任せたい場合は、
EA(自動売買プログラム)という選択肢もあります。
