SMC/ICTの新しい発展理論『Quarterly Theory』『Alchemist』『Malaysian SNR』とは何かまとめて解説してみた
ICT(Inner Circle Trader)系コミュニティで話題になっている発展的な手法「Quarterly Theory」「Alchemist」「Malaysian SNR」について、提唱の背景や基本的な考え方、BOSやオーダーブロックなど既存のSMC基礎概念との関係を初心者向けに整理します。

- なぜ今、この3つの発展理論を扱うのか
- Quarterly Theory(クォータリー・セオリー)とは
- Quarterly Theoryの時間帯構造と「True Open」
- Alchemist(アルケミスト)手法とは
- Malaysian SNR(マレーシアンSNR)とは
なぜ今、この3つの発展理論を扱うのか
海外のICT/SMC系コミュニティを眺めていると、
「Quarterly Theory」「Alchemist」「Malaysian SNR」、
という聞き慣れない名前を見かけて、
「これは何だろう」と思ったことはないでしょうか。
このサイトでは、SMC(スマートマネーコンセプト)や、
オーダーブロック、マーケットストラクチャーなど、
ICT(Inner Circle Trader)系の基礎概念を、
一通り取り上げてきました。
その基礎の先にある発展的な手法が、
先ほどの3つの考え方です。
この記事では、これらの内容を、
できるだけ正確に整理して紹介します。
前提として知っておきたい基礎知識
以下で紹介する3つの理論は、いずれもBOSやCHoCH、
オーダーブロックを土台にした応用・発展形です。
これらの基礎用語に心当たりがない場合は、先に海外で主流とされているSMC(スマートマネーコンセプト)とはで全体像を確認しておくと、内容がつかみやすくなります。
この記事で扱う3つの理論の位置づけ
| 理論名 | 中心となる考え方 | 関連が深い既存概念 |
|---|---|---|
| Quarterly Theory | 時間を4分割し、True Openを基準にする | Power of 3(AMD) |
| Alchemist | MSNR・ICT・CRTを組み合わせた複合モデル | オーダーブロック |
| Malaysian SNR | 実体(クローズ/オープン)基準のサポレジ | マーケットストラクチャー |
・Quarterly Theory(クォータリー・セオリー)の時間軸の考え方
・Alchemist(アルケミスト)手法がどんな概念を組み合わせているか
・Malaysian SNR(マレーシアンSNR)のサポレジの引き方
・新理論とBOS/CHoCH/オーダーブロックとの関係
Quarterly Theory(クォータリー・セオリー)とは
Quarterly Theoryは、時間の流れをフラクタル、
つまりどの時間軸でも同じパターンが繰り返されるととらえ、
年・月・週・日といった各単位をさらに4つの区切り(Q1〜Q4)に、
分割して値動きを読み解こうとする考え方です。
「時間はフラクタルである」という前提
この理論の土台になっているのは、
ICTが以前から説いてきた時間軸の考え方です。
1年・1か月・1週間・1日のそれぞれが、
同じようにAccumulation(溜め込み)、
Manipulation(操作・フェイク)、
Distribution(分配)という流れをたどる、
という前提に立っています。
この流れ自体は、既存のSMC記事で紹介した、
Power of 3(AMD)と同じ骨格です。
提唱者とされる人物とコミュニティでの広がり
Quarterly Theoryは、2020年代前半に、
海外のICT系コミュニティの中で、
特定のトレーダーが体系化したと言われています。
「Daye」という名前で紹介されている情報も見かけますが、
提唱者について確定的な一次情報源は見当たらず、
ここでは断定しません。
SNSやTradingViewのインジケーターを通じて、
ICT系コミュニティの中で急速に広まりました。
Quarterly Theoryの時間帯構造と「True Open」
Quarterly Theoryを実際に使う際は、
どの単位で4分割するか、
そして基準線となる「True Open」をどう引くかがポイントになります。
年・月・週・日それぞれの4分割
情報源によって区切りの呼び名や時刻表記には差があるとされるため、
目安として参考にしてください。
| 単位 | Q1 | Q2 | Q3 | Q4 |
|---|---|---|---|---|
| 年 | 1〜3月 | 4〜6月 | 7〜9月 | 10〜12月 |
| 月 | 1〜7日 | 8〜14日 | 15〜21日 | 22日〜月末 |
| 週 | 月曜日 | 火曜日 | 水〜木曜日 | 金曜日 |
| 日(NY時間基準) | アジア時間 | ロンドン時間 | NY午前 | NY午後 |
「True Open」という基準線
True Openとは、各区切りの始値そのものではなく、
2番目の区切り(Q2)が始まる時点の価格を、
基準線として扱う考え方です。
例えば1日を4分割する場合、
2つ目の区切りであるロンドン時間の開始時点の価格が、
その日のTrue Openとして扱われるとされています。
プレミアム/ディスカウント判断への使われ方
True Openを基準にして、現在の価格がそれより高いか、
低いかを見ることで、売り目線・買い目線のどちらを、
優先するかの参考にする、という使い方が紹介されています。
例えば、ロンドン時間開始(Q2開始)の価格が、
仮に150.00だったとすると、
その後NY時間に150.30まで上がった場合は、
True Openより上にあるため、
プレミアム方向、つまり売り目線を優先する、
という見方になります(あくまで仮の例です)。
この「プレミアム/ディスカウント」という発想自体は、
既存のSMC記事で扱ったオーダーブロックや、
フェアバリューギャップの考え方とも重なる部分があります。
・Quarterly Theory=時間をフラクタルに4分割する考え方
・Q1〜Q4=年/月/週/日それぞれの4つの区切り
・True Open=2番目の区切り(Q2)が始まる時点の価格
Alchemist(アルケミスト)手法とは
Alchemist手法は、単体の理論というよりも、
MSNR・ICT・CRTといった複数の手法を組み合わせた、
複合的なトレードモデルとして紹介されています。
MSNR×ICT×CRTを組み合わせた複合モデル
個人トレーダーが機関投資家の資金の流れに合わせる、
という発想を土台に、Malaysian SNRで水平線を引き、
オーダーブロックで方向性を確認し、
CRTでタイミングを絞り込む、という組み合わせ方です。
QML(Quasimodoレベル)とエンガルフィングオーダーブロック
Alchemist手法の解説では、
QML(安値・高値が崩れる形)や、
エンガルフィング型のオーダーブロックが使われるとされます。
これらはいずれも、既存のSMC記事で紹介したオーダーブロックの考え方を、より細かく条件づけしたものと位置づけられます。
CRT(Candle Range Theory)との関係
CRTは、1本のローソク足のレンジを、
次のローソク足が一度外側に突き抜けてから、
内側に戻る動きに注目する考え方です。
Malaysian SNR(マレーシアンSNR)とは
Malaysian SNR(MSNR)は、マレーシアのトレーダーコミュニティを、
中心に広まったとされる、
サポート/レジスタンスの引き方に特化した考え方です。
ローソク足の実体(クローズ/オープン)基準のサポレジ
一般的なサポート/レジスタンスはヒゲを基準に引くことが多いですが、
Malaysian SNRでは実体部分、
つまり始値(オープン)や終値(クローズ)を基準にする点が特徴です。
「フレッシュ」な水平線という考え方
まだ価格が反応していない水平線を「フレッシュ」な水準と呼び、
消費済みの水準より優先して注目する、という考え方が紹介されています。
上位足バイアス×下位足エントリーの使い方
上位の時間軸(4時間足・日足など)で方向性を決め、
下位の時間軸(15分足など)で精度を上げる、
という組み合わせ方が紹介されています。
これはマーケットストラクチャーの基本的な使い方と共通しています。
・ヒゲではなく実体(オープン/クローズ)を基準にする
・一度反応済みの水準より「フレッシュ」な水準を優先する
・上位足のバイアスと下位足のエントリーをセットで確認する
新しい3つの理論と既存のSMC基礎概念との関係
ここまで紹介した3つの理論は、BOS・CHoCH・オーダーブロックといった、
基礎概念の上に積み重なった応用・発展形という位置づけです。
新理論は基礎の延長線上にある
Quarterly Theoryは「時間軸」、Alchemistは「組み合わせ」、
Malaysian SNRは「サポレジの引き方」の延長という形です。
学ぶ順番の目安
先にBOS・CHoCH・オーダーブロックを押さえたうえで、
時間軸ならQuarterly Theory、サポレジならMalaysian SNR、
複合的な組み合わせならAlchemist、という順がつかみやすいとされます。
学ぶ際に気をつけたいポイント
いずれも、海外の個人トレーダー発の情報が中心で、
学術的に検証された手法ではない点に注意が必要です。
情報源が英語の有料教材・SNSに偏っている
これらの理論の情報は、
英語の有料教材やYouTube動画、X(旧Twitter)が中心です。
日本語の解説はまだ少なく、
複数の情報源を見比べることをおすすめします。
運営者として考える、使う場合の注意点
これらの理論を仮に取り入れる場合も、
単独の新しいルールとして丸ごと採用するより、
既存のBOSやCHoCH、オーダーブロックと重なる場面を確認し、
根拠が重なるときだけ優先する、という使い方が現実的です。
例えば、Quarterly TheoryのTrue Openの上下と、
既存のオーダーブロックの位置が一致したときだけ、
優先度を上げる、といった組み合わせ方が考えられます。
同じ考え方は、Malaysian SNRが示すゾーンと、
CHoCH(トレンド転換のサイン)が重なる場面にも使えます。
ゾーンとCHoCHのタイミングが一致したときだけ、
エントリー候補として残す、という絞り込み方です。
ただし、このサイトとしても、これら3つの理論について、
長期間のデモ検証や実運用データは、まだ十分に蓄積できていません。
断定的な結論を急ぐより、まずは既存の基礎概念との重なりを、
記録・検証していく対象として、今後も注目していく段階です。
断定的な勝率表現には注意する
「この理論を使えば必ず勝てる」といった、
断定的な表現で紹介されている場合は、
慎重に受け止める必要があります。
いずれの理論も、あくまで値動きを読み解くための「考え方」であり、
勝率や成績を保証するものではありません。
・名前が新しいというだけで根拠を検証せず使う
・1つの理論だけで断定的にエントリーを判断する
・情報源を確認せず断片的なSNS情報だけで覚える
デモ環境での検証をおすすめする理由
これらの理論は体系化されてから数年と歴史が浅く、
長期的な検証データが十分に蓄積されていません。
実際の資金を投じる前に、デモ環境で検証することをおすすめします。
目安として、1つの理論につき最低20〜30回ほど、
該当する場面を記録し、既存の基礎概念と重なる割合を見てから、
実践への導入を判断すると判断材料になりやすいでしょう。
よくある質問
Quarterly TheoryはICTの公式な理論ですか?
Quarterly Theory自体は、ICT本人が体系化したものではなく、
ICTの時間軸の教えを土台に、
別のトレーダーがまとめたとされる理論です。
Alchemist手法は初心者でも使えますか?
Alchemist手法は複数の概念を組み合わせた複合モデルのため、
オーダーブロックやリクイディティといった基礎概念を、
先に押さえてから取り入れることをおすすめします。
Malaysian SNRと普通のサポート/レジスタンスの違いは何ですか?
一般的なサポート/レジスタンスはヒゲを基準にしますが、
Malaysian SNRは実体(オープン/クローズ)を基準にする点が違いです。
SMC/ICTの新しい発展理論『Quarterly Theory』『Alchemist』『Malaysian SNR』とは何かまとめて解説してみた:まとめ
この記事では、海外のICT/SMC系コミュニティで話題の発展理論として、
Quarterly Theory、Alchemist、
Malaysian SNRの3つを紹介しました。
いずれも基礎概念の延長線上にある考え方で、
時間軸・複合モデル・サポレジという異なる角度から、
値動きを読み解く点が共通しています。
まずは基礎概念の理解を固めたうえで、興味のある理論から情報を集め、
デモ環境で検証してみることをおすすめします。