海外のFXトレーダーが利用している様々なPivot(ピボット)の種類について
徹底解説してみました。
Pivot(ピボット)とは
Pivot(ピボット)はJ・ウェルズ・ワイルダー氏が考案したインジケーターです。
Pivot(ピボット)については以下の記事を参照してください。

Pivot(ピボット)は回転軸を意味しています。
Pivot(ピボット)は元々先物市場で使用されていたのですが、
現在ではFXの世界でも利用されており、
特に欧米のFXトレーダーが多く使用しているインジケーターになります。
Pivot(ピボット)は『前日の値動きから当日の値動きを予測する』手法になります。
本来はサポートライン・レジスタンスラインの目安として計算されたものが、
多くのトレーダーが利用することで意識されるラインの節目として使えるようになりました。
特にPivot(ピボット)が機能する時間帯は『ロンドン時間・ニューヨーク時間』ですね。
Pivot(ピボット)は他のテクニカル指標とは異なり、確認する期間などの設定は必要ないですし、
Pivot(ピボット)を使用してトレードしている人は『殆ど同じライン』を見ています。
FX初心者にぜひとも活用して欲しいインジケーターの一つになります。
Pivot(ピボット)の種類について
Pivot(ピボット)の種類についてご紹介します。
基本的に共通しているのは『過去の高値・安値・終値を元に計算して』
サポートラインやレジスタンスラインが表示されています。
違うのはPivot(ピボット)レベルの計算方法です。
基本的な見方はこんな感じです。
R1~R3:Pivotにある値幅を足したもの
S1~S3:Pivotにある値幅を引いたもの
では具体的にPivot(ピボット)の種類について説明します。
Pivot(ピボット)の種類は大きく分けて4種類存在します。
・Fibonacci Pivot(フィボナッチピボット)
・Camarilla Pivot(カマリリャピボット)
・Woodie Pivot(ウッディーピボット)
Floor Pivot(フロアピボット)
Floor Pivot(フロアピボット)はベーシックなPivot(ピボット)になります。
別名でClassic Pivot(クラシックピボット)とも呼ばれます。
Floor Pivot(フロアピボット)の計算式は以下のとおりです。
R2 = P + (H – L)
R1 = P + (P – L)
P = (H + L + C) / 3
S1 = P – (H – P)
S2 = P – (H – L)
S3 = S1 – (H – L) = L – 2 x (H – P)
Floor Pivot(フロアピボット)の使い方はRとSの3本ずつのラインを表示させてPivotライン付近で
使い方は、R・Sを3本ずつチャート上に表示させてレートがPIVOTのライン付近になったら、
逆張りでエントリーする手法があります。
Pivotレベルは今日の高値・安値を想定しているので、
Pivotで相場の反転を期待するような戦略が一般的です。
Fibonacci Pivot(フィボナッチピボット)
Fibonacci Pivot(フィボナッチピボット)は計算式に『フィボナッチ数列』を使用したものです。
Fibonacci Pivot(フィボナッチピボット)の計算式は以下のとおりです。
R2 = PP + ((H – L) x 0.618)
R1 = PP + ((H – L) x 0.382)
PP = (H + L + C) / 3
S1 = PP – ((H – L) x 0.382)
S2 = PP – ((H – L) x 0.618)
S3 = PP – ((H – L) x 1.000)
中心のPivotはFloor Pivot(フロアピボット)と同じですが、
R1〜R3とS1〜S3の計算がフィボナッチを意識した計算方法になっています。
フィボナッチPivotのラインには利確や損切りなどの目安にしているトレーダーが多いので、
反転・ブレイクの目安に活用します。
Camarilla Pivot(カマリリャピボット)
Camarilla Pivot(カマリリャピボット)は『価格の行き過ぎ』を判断することができます。
Camarilla Pivot(カマリリャピボット)の計算式は以下のとおりです。
R3 = (H – L) x 1.1 / 4 + C
R2 = (H – L) x 1.1 / 6 + C
R1 = (H – L) x 1.1 / 12 + C
S1 = C – (H – L) x 1.1 / 12
S2 = C – (H – L) x 1.1 / 6
S3 = C – (H – L) x 1.1 / 4
S4 = C – (H – L) x 1.1 / 2
Camarilla Pivot(カマリリャピボット)はR1〜R3とS1〜S3の値幅を狭く集中しており、
R4とS4が離れた位置になるのが他と違う特徴です。
ですので、R3・S3をブレイクしてレートが伸びている場合は、
トレンドの強さなどの目安として判断できます。
R4・S4は価格の行きすぎを把握することができます。
特にCamarilla Pivot(カマリリャピボット)は、
Floor Pivot(フロアピボット)よりも中心のPivotにラインが近く本数も多いので、
デイトレなどでは使えると思います。
Woodie Pivot(ウッディーピボット)
Woodie Pivot(ウッディーピボット)は、
Woodie CCIで有名なWoodie氏のPivot(ピボット)です。
Woodie Pivot(ウッディーピボット)の計算式は以下のとおりです。
Resistance (R1) = (2 x P) – L
R2 = P + H – L
Support (S1) = (2 x P) – H
S2 = P – H + L
Woodie Pivot(ウッディーピボット)の特徴は、
他のPivot(ピボット)に比べて『終値』に重点を置いています。
計算式を見るとCloseを2回使用した計算式になっています。
R1/R2、S1/S2の計算は通常のPivot(ピボット)と同じです。
Woodie Pivot(ウッディーピボット)は単体で使用することは無く、
複数のPivot(ピボット)と組み合わせて利用します。
Woodie Pivot(ウッディーピボット)の使い方は、
基本的にエントリータイミング&エグジットの目安に活用します。
ただ、通常のFloor Pivot(フロアピボット)と違いがそこまで無いので、
特別これを利用する必要はない感じです。
紹介したPivot(ピボット)が全て活用できるPivot(ピボット)のインジケーターPivotPoints All-In-One
PivotPoints All-In-Oneは今回紹介したPivot(ピボット)が、
オールインワンで利用することができるインジケーターです。
DLLの使用を許可して設定にあるCalculation Methodから選択できます。
PivotPoints All-In-Oneのダウンロードはこちら
Pivot(ピボット)インジケーターの活用方法
Pivot(ピボット)インジケーターの活用方法についてご紹介します。
Pivot(ピボット)インジケーターを単体で活用するトレード方法
Pivot(ピボット)インジケーターを単体で利用するなら『Floor Pivot』がオススメです。
理由は一番メジャーなPivot(ピボット)なので、
サポートライン・レジスタンスラインが意識されやすいからです。
また、単体で活用すれば『水平ライン』として機能するので、
多くのトレードスタイルにプラスワンとして活用できます。
Pivot(ピボット)インジケーターを複数で活用するトレード方法
複数のPivot(ピボット)インジケーターの活用方法についてご紹介します。
もし複数のPivot(ピボット)を利用するなら
『Floor Pivot(フロアピボット) × Fibonacci Pivot(フィボナッチピボット)』が良いです。
Floor Pivot(フロアピボット)のS2 = Fibonacci Pivot(フィボナッチピボット)のS3
が同じ数値になります。
それぞれのPivot(ピボット)のR・Sによって『トレンド転換』や『ブレイクアウト』が起きるので
組み合わせとしては良いです。
まとめ
今回はPivot(ピボット)のインジケーターについてでした。
メジャーなPivot(ピボット)はFloor Pivot(フロアピボット)ですが、
複数Pivot(ピボット)組み合わせたりすることで、
より反応しやすいサポートライン・レジスタンスラインを見つけることもできます。
Pivot(ピボット)を取り入れるだけでもトレード手法がより安定することもあるので、
ぜひ活用してみてください。
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